2014年2月20日 マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)
[(Boeing)カタール航空の長距離国際線の主力機、B777-300型機]
ボーイングとカタール航空はこのほど飛行中の運航効率を最大限に引き出すため、『Boeing Wind Updates services』提供で合意したと発表した。契約は向こう5年間。同航空の所属機は関係する飛行ルート上の風力、風向、気温の時々刻々のデータを取得。最適飛行ルートの選択の手助けをする。
ジェット気流のような地球の北半球高緯度で西から東へ吹く風は途中の飛行時間に大きな影響を与える。飛行計画を立てる段階で、パイロットは風の情報を十分考慮はするが、離陸後、時々刻々の変化を入手するには至っていない。
ボーイングは使用機種に関係なくこうした風に関する最新情報を個別に提供するシステムを構築。パイロットに最適な飛行ルートを選択可能にするサービス業務を開始する事にした。航空燃料代は高止まりしたまま、この先も簡単に下がりそうにない。航空各社は燃費性能に優れた機材の導入で事態の乗り切りに懸命だが、ボーイングが提供する最新の飛行ルート上の風、温度変化情報は経費がそれほど嵩まず、対価を期待出来る。
カタール航空の動きに他の航空各社も見習う可能性が強い。
[(NOAA)ジェット旅客機が飛行する高高度ほど風の影響は大]