月別: 2020年4月

ドルニエ「シースター」水陸両用機の最新型が初飛行

スクリーンショット 2020-04-27 10.47.19

ドルニエ・シーウイングス(Dornier Seawings)が作る小型飛行艇「シースター(Seastar)」の最新版SN1003が、2020年3月28日にドイツ、オベルファッフェンホーヘンEDMO空港を離陸31分間の初飛行を行った。(The prototype SN1003, a new generation of the Dornier Seaster amphibian aircraft successfully performed first flight, 28, March 2020, at Oberpfaffenhofen Airport, Germany.The flight was held by Dornier Seawings test pilot for 31 minutes.)

NASA・スペースX、国際宇宙ステーション有人飛行を再開

KSC-20200411-PH-SPX01_0003-1200x800

NASAとスペースX社は共同で、2011年以来途絶えていた米国による国際宇宙ステーション (ISS) への有人宇宙飛行を再開する。これはNASAの「Commercial Crew Program・民間宇宙飛行計画」に基づくもので、米国製のロケットで米国製の宇宙船を打ち上げ、宇宙飛行士を[ISS]に送る。これでスペース・シャトル中断以来、ISSへの乗員輸送をロシアに頼っていたのを、米国に取り戻す。(A new era of human spaceflight is set to begin as American astronauts once again launch on American rocket from American soil to the ISS as part of NASA’s Commercial Crew Program.)

令和元年度(2019)の緊急発進について

領空侵犯関連図

防衛省統合幕僚監部は令和2年4月9日付けで「令和元年度の緊急発進実施状況について」と題して報道向け資料を発表した。すでに周知の内容だが、ここに整理、取りまとめて紹介しよう。令和元年度の緊急発進回数は947回、前年度より52回減少するものの、過去3番目の多さであった。内訳は対中国機が71 %、他は対ロシア機であった。

ハブル宇宙望遠鏡と電磁波について

電磁波説明図

人間の眼は、我々の周囲の物が出している電磁波の一部分の狭い領域、「可視光線」の部分だけを観ているに過ぎない。宇宙に存在する星々、星雲、多くの銀河、が出す電磁波には、可視光線以外の帯域で、大量の情報を含んでいる。宇宙を観測する天体望遠鏡は、可視光線以外の電磁波帯域も観測できる。ハブル宇宙望遠鏡は、可視光線帯域と赤外線と紫外線帯域の一部を観測できる。(Human eyes see only a small portion of the range of radiation from the objects around us. We call the radiation as electromagnetic spectrum, and the part we can see “visible light”. The radiation comes from cosmic objects, key information is revealed by different parts of the electromagnetic spectrum. Telescopes are designed to capture different parts of this spectrum, providing more information than the human eye could detect on, as like the Hubble Space Telescope can provides.)

LiDARの開発と応用(第2回)

概要

2020年1月22日の第1回で紹介した様に、LiDARは、Light Detection and Ranging (光検出と測距)もしくはLaser Imaging Detection and Ranging (レーザー画像検出と測距)の略で、光を用いたリモートセンシング技術の一つである。今回は、LiDAR技術の宇宙分野での応用に関して、NASAおよびJAXAの取組みを紹介する。宇宙分野への応用では50年以上の歴史がある。LiDARはこれまでに、距離測定、地球の大気および植生の観測、月面探査、小惑星への着陸時の支援(はやぶさ、はやぶさ2)等で大きな成果をあげている。尚、航空分野での応用および自動運転などの移動体への応用に関しては次回以降に紹介予定。

(As explained in the first report dated January 22, LiDAR, the acronym of Light Detection and Ranging or Laser Imaging Detection and Ranging, is one of remote-sensing technologies applying optics. In this report, the applications to space are introduced. There is a long history of 50 years for LiDAR in the space arena. LiDAR has achieved in ranging, measurement of atmosphere and vegetation of the earth, exploration of moon surface, support for landing to asteroids (such as Hayabusa and Hayabusa-2) and so forth. Regarding the applications to aviation and vehicles including automatic driving are reported in the next report.)

令和2年3月、我が国周辺における中露両軍の活動

3:18 ルーヤンIII 117

統合幕僚監部発表の中露両軍の活動は、2月に比べかなり活発で7件に達した。加えて、中国海警局の艦艇による尖閣諸島周辺領海と接続水域への侵犯はほぼ連日行われ、我が海上保安庁巡視船との睨み合いが続いた。またロシア太平洋艦隊は、4月2日〜8日の間、我国の北方領土である択捉島、国後島の周辺海域に大艦隊を動員してミサイルを含む実弾射撃演習を実施している。

「新型コロナウイルス」 なぜ、世界はパニックに陥っているのか

P3182311

本稿は木村良一氏の寄稿です。「『新型コロナウイルス』-正しく怖がるにはどうすればいいのか-」(扶桑社)=写真=を3月26日に緊急出版した。感染症の問題を取材してきた私の拙い経験から新型コロナウイルスとの付き合い方をまとめたものだが、そんな本を書き上げても釈然としないことがある。それは「なぜ、世界中の人々が感染力も病原性(毒性)も弱いウイルスに翻弄され、パニックに陥ってしまうのか」という疑問だ。今後しばらくはこの疑問に対する答えを求めて取材を続けることになるだろう。

スピード感と実効ある緊急経済対策を ‼

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。武漢ウイルスの感染爆発が止まらない。中国から全世界に拡散し、アメリカ・EUなどでは、感染者・死亡者数が爆発的に膨れ上がっており、さらに拡大の様相にある。日本経済にも深刻な打撃を与えている。ヒトとモノの流れがパタリと止まるなど、企業や国民生活を直撃し、甚大な被害を受けている。企業・事業者は資金繰り、家計は生活防衛である。要は資金ショートが起こさせないことであろう。 政府の当初予算が成立しないと、経済対策や補正予算の審議もさせないという国会の悪慣行が障害である。こういう時こそ野党の方から率先して、「想定外の国難であり、政局にしない」と、政府与党に迅速な政策実行とスピード感を要請すべきではないか。

最新鋭イージス艦「まや」が就役、ミサイル迎撃能力を一段と強化

まや就役jpg

防衛省は2020年3月19日、ジャパン・マリン・ユナイテッド(JMU)横浜事業所磯子工場で、護衛艦「まや」の引渡し式および自衛艦旗(軍艦旗)授与式を河野太郎防衛大臣出席のもとで行なった。(Japan’s Defense Ministry conducted Commissioning Ceremony of the Navy’s seventh Aegis Destroyer “Maya” DDG-179 at JMU Shipyard in Yokohama, with the DOD Minister Taro Kono in attendance, at March 19, 2020. “Maya” equipped Ballistic Missile Defense system with SM-3 Block 2A missiles and the Cooperative Engagement Capabilities.)