投稿者: 鳥居徹夫

疑惑の行政文書;「総理の意向」はなかった

本稿は鳥居徹夫氏の論考である。立憲民主党の小西洋之議員は3月2日に、内閣法制局の審査を経ずに放送法の解釈が変更されたと主張した。そして「都合のいいような解釈変更がなされ、放送局に圧力をかけている」とし、国会で当時の高市早苗総務大臣を追及した。この小西議員の挑発に乗り、高市大臣が「行政文書が捏造でなかったら大臣も議員も辞める」と発言した。
そして「森友学園事件」をめぐる安倍晋三首相(当時)の「私や妻が(不正に)関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」とした発言も引き合いに出されてしまった。

敵は財務省にあり ‼安倍晋三回顧録で浮き彫りに

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。「安倍晋三 回顧録」(中央公論新社)が2月に発売された。回顧録によると、財務省は「安倍政権批判を展開し、政権から引きずり下ろそうと画策」。「省益のためなら政権を倒すことも辞さない」と、安倍晋三は述べていた。
民主党・民進党・立憲民主党なども、財務省に迎合して財政規律を強調している。野党は、むしろ財務省の別動隊の役割を果たしている。
財務省の官僚は、時代劇の悪代官の思考回路と同じである。
緊縮財政が日本経済の悪化を引き起こし、結果的には税収減となっていても、国民生活は二の次としか思えないのが財務省である。
コロナ禍の国債大量発行でも、日本経済はパニックにはならかった。ハイパーインフレどころか、毎年2%の物価目標すら未達成であった。  
必要なことは、生活防衛と国民生活を豊かにする経済成長であり、果敢な財政出動を迅速に展開することである。

頼りない岸田首相、奮闘する自民党の面々

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。約30年ぶりに首相の座を射止めた宏池会(岸田派)であるが、宏池会は財務省寄りであり、岸田首相が首相の座にあることで、財務省は何としても政権を死守したいところ。そのためには岸田文雄が自民党総裁であり首相であり続けることが肝要である。
岸田首相は突如、防衛増税を訴え、異次元の少子化対策と称して消費税率のアップも検討対象と訴えたが、多くの自民党議員が反発し岸田首相が押し切られた。
岸田首相が、積極財政論者に突き上げられて押し切られても、財務省は容認する。そして岸田政権を擁護する。
つまり岸田政権が弱体化すればするほど、財務省は自民党に譲歩する。苦境に立った岸田首相を守ろうとするから、財務省が譲歩し防衛力の強化や経済安全保障の確立が進んだ。
政府は「安保防衛3文書」の改訂も終え、防衛費の増額も予想以上に進んだ。これは安倍政権や菅政権で出来なかったことである。

存在感のない野党、安心して乱れる自民党

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。政府は物価高やエネルギー対策など総合経済対策と補正予算案を決定し、国会に提出し年末の出に成立を目指す。
総合経済対策の予算規模を抑制したい財務省と、積極財政出動を求める自民党議員との間でバトルが繰り広げられた。
また来年度の防衛費をめぐっても、港湾整備費なども防衛費に含め水増ししたい財務省と、台湾有事や防衛力強化を目指す自民党議員とが火花を散らしている。来年度の当初予算の編成も大詰めを迎え、年末には「防衛3文書」が改訂される。
岸田首相は、ただでさえメディアに流され、世論調査に一喜一憂している。しかも官邸はリーダーシップを発揮せず、成り行き任せである。いま政府と与党が「安心して」乱れている。それは野党がだらしなく存在感がないからである。

岸田政権は「ホップ・ステップ・乱気流 」

昨年誕生した岸田文雄首相は、この10月で1年となる。発足時に支持率は6割を超えていたが、1年後の今日27.4%と危険水域にある。逆に、不支持率は5割程度が43%と逆転した。しかも支持率は回復の兆しすらなく、急流下りのように下がる一方である。

 岸田首相は、衆参2回の国政選挙に勝利し、2つのジンクスを打ち破った。

一つ目のジンクスは「追い込まれ解散総選挙」であり、二つ目は「寅年の参議院選挙」で、いずれも与党が敗北するというものであったが、いずれもクリアした。

衆参議員選挙に勝利し、今夏まで支持率も6割をキープし、「選挙のない黄金の3年間」で順風満帆と思われたが、ここにきて支持率はマサカの3割割れ、危険水域に突入した。

岸田政権は、いま内外とも諸課題山積。その生き残り策として浮上したのが、来年のG7広島サミットを成功させ、その勢いで解散総選挙を断行し乗り切ろうというもの。起死回生策になるのか。

自民伸び悩み ‼ 共産傾斜で連合軽視の立憲民主党

本稿は、鳥居徹夫氏の寄稿である。7月4日投開票の東京都議会議員選挙は、コロナ対応の稚拙もあった国政の影響をモロに受けた都議会自民党の伸び悩みとなった。都民ファーストは議席を減らしたものの、国政での政府批判の「受け皿」の役割を果たした。
 また、労働団体の連合東京は、都議選の候補者に、連合を取るか共産党の候補者取り下げを取るか、の「踏み絵」を迫った。
 秋の総選挙を占う都議会選挙であったが、立憲民主党と共産党には、選挙区調整はあったが政策共闘はなかった。
秋の総選挙に向け、共産党の候補者取り下げに期待する立憲民主党の国会議員は、共産党との政策共闘に前のめりになりつつある。
 都議選では、立憲民主党も共産党も、東京都民からは相手にされなかった。

生命および幸福追求権は国民の権利、外交や防衛、国内諸制度も適正な憲法に‼

憲法改正の手続きに関する国民投票法改正案が5月11日に衆議院本会議で可決され参議院に送付され、今国会の会期中(6月16日まで)に成立する見通しである。
昭和憲法の13条に「立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要」とする国民の権利について、「生命、自由及び幸福追求」と明記されている。国民の生命や財産、自由のために自衛隊員などが頑張っているが、彼らに憲法上の市民権を与えることが急務である。
防衛は、国の大切な役割である。個別的であれ集団的であれ自衛権の行使は、憲法解釈上の問題ではない。
外交とは、血を流さない戦争であり、パワー・軍事力なしでは相手から譲歩を引き出せない防衛力の活用は平和と安全の維持のために常時活用できる体制の構築が必要とされる。
自衛隊と自衛隊員に、憲法上に市民権を与え、誇りをもって国民の負担に応えることは、独立国日本として当然である。まさしく憲法改正こそが、国民の責務といえよう。

菅政権誕生から半年‼「財務省のために働く内閣」になるのか

本稿は、鳥居徹夫氏の寄稿である。この3月で菅義偉政権が誕生して半年になる。
新型コロナの感染抑制に向け、昨年春に引き続き、年明け早々に緊急事態宣言を再発令した。
平成2年度は当初予算に3次にわたる補正予算で、財政規模も公債発行高も膨れ上がり、菅首相は国民負担の必要性にも言及した。
まずは感染防止や生活支援に注力する姿勢を強調するが、それが一段落すると、さらなる国民負担を求めてくるのではないだろうか。
菅義首相は「財務省の財政緊縮政策に乗っかっている」というよりも、財務省が菅首相をコントロールしようとしている。
菅義偉は、首相就任時に「国民のために働く内閣」を表明したが、このままでは「財務省のために働く内閣」になりかねない。
衆議院議員の任期満了は10月。それまでには総選挙が必ず実施される。自民党の総裁選挙も9月にあり、今年は定期改選なので全党員による投票となる。
いずれにしてもコロナ感染拡大を抑制し、一日も早く通常の生活、経済活動に戻ることである。

モンスター化する共産中国‼ タブー視の外務省

本稿は、鳥居徹夫氏の寄稿である。初めての共産党国家であるソ連が誕生し、それが崩壊したのが20世紀。
ヨーロッパでは、この共産主義ウイルスを制圧できたが、中国大陸では中華思想と覇権主義が加わり、狂暴な変異ウイルスに変化した。
共産中国は昨年、香港を完全に制圧し民主主義をつぶした。さらに太平洋への進出には、台湾や尖閣諸島を支配下におさめるようと虎視眈々と機会を狙っている。
いまや共産中国の覇権主義は、アジアだけに及ばず全世界の脅威である。にもかかわらず、日本には、共産中国に迎合する野党やメディア、そして政府や外務省、さらには与党も腫物扱いである。
共産中国の暴虐と横暴を拡散させないためには、毅然とした態度と、民主主義の価値観を共有する諸国との連携と結束の強化が必須である。決して甘い態度を見せてはならない。
かつて天安門事件で、共産中国は世界から孤立した。ところが助け舟で手を差し延べ、共産中国をモンスター化させたのは日本の政府(外務省など)、マスコミなどであった。

変化を拒む文部科学省 ‼ 秋季入学にも抵抗

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。ポストコロナに向け、世の中はデジタル革命が進行しつつある中で、教育現場もオンライン化を進めなくてはならない。ところが文部科学省は、旧態依然の学校制度にしがみつき、社会全体の「国際化」「多様化」を進展させる「9月入学・始業」にも抵抗している。

かつて臨教審は、秋季入学について「夏休みが学年と学年の間に置かれる意義」を強調。「今日肥大化している学校教育の役割を見直し、家庭や地域の教育力を高めつつ、生涯学習体系への移行を進める視点から見ても大きな意義がある」と指摘したが、教育現場の反応は鈍かった。

コロナ禍で学校の在り方が問われる中で、いま「文部科学省や教育行政は、19世紀に向かって走っている」と皮肉られている。