米海軍、次世代対潜哨戒機P8A"ポセイドン"、量産体制へ移行


2014年2月26日       マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

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[(Boeing)七つの海で米海軍の”目と耳”となる次世代対潜哨戒機P8A”ポセイドン”]

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[(Boeing)量産体制へ移行するボーイング・レントン工場のP8A”ポセイドン”製造ライン]

 

米海軍の次世代対潜哨戒機、P8A『ポセイドン』の量産体制移行が事実上決定した。ボーイング社が2月26日、明らかにした。米海軍が同日迄に同型機16機の追加契約(約24億ドル)を承認。シアトル郊外のレントン工場でP8A『ポセイドン』の生産対応が切り替わる”地ならし”が出来た。

今回の契約で同型機の発注機数は合計53機となる。米海軍は既に13機を受領済みで西太平洋での中国海軍の覇権確保の動きを封じ込めるため、沖縄嘉手納基地に異例とも言える先行配備に踏み切った。米国防予算の大幅カットでもこの分野は、ないがしろに出来ない訳だ。

P8A『ポセイドン』はボーイング社のベスト・セラー機、B737NGシリーズのうち、737-800型機の機体を利用。広いスペースと高速飛行性能を生かし潜水艦の探知、発見、敵への魚雷投下等の直接攻撃、電波情報分析等、P3C『オライオン』時代から対潜水艦作戦能力が刷新される。

米海軍はP8Aを最終的に117機導入し、P3Cと全面交代させる。