2014年2月28日 小河正義
防衛省統合幕僚監部は2月28日、露海軍の電子情報収集機が北海道~東北地方の太平洋側に接近した為、スクランブルを命じたと発表した。
図:(防衛省)2月28日露軍電子戦情報蒐集機Il-20が、わが国北方領土上空を通過し、仙台東方海上上空まで飛来し、往路と同じ航跡で飛び去った。近くには空自の千歳、三沢、松島の各基地がある。
図:(防衛省)2月28に飛来した露軍電子戦情報蒐集機Il-20。
それによると、北海道オホーツク海側で日本の防空識別圏に接近する国籍不明機に航空自衛隊北部航空方面隊の防空レーダーが発見した。千歳基地等から待機中のF-15『イーグル』戦闘機が緊急発進。該当機の機種等をパイロットが肉眼で識別の結果、露海軍所属、電子情報収集機イリューシンIL-20と確認した。
露軍機は沿海州方面からオホーツク海沿いに北海道に接近、北方4島付近で針路を変え北海道~東北地方太平洋側沖合を福島県東方付近まで南下後、Uターンして往路を逆方向にたどり帰投したという。
領空侵犯等は無かった。露軍機に対するスクランブル増加がここへきて目立つが、ウクライナ情勢の急展開も含め露側が領空警備警戒への厳しい姿勢に転じた新たな動きと在京軍事情報筋は見る。
図:(航空自衛隊)日本の防空任務の最前線に立つ千歳基地の様子。F-15Jがアフタバーナに点火して離陸するところ。
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