2014年4月13日(JST.17:30) 小河正義
防衛省統合幕僚監部は4月13日、露海軍・電子偵察機が本州~北海道の日本海側沿いで防空識別圏(ADIZ)超えの接近飛行をしたのに応じ、空自機を緊急発進させたと発表した。
統合幕僚監部によると4月13日、日本海中部に中国地方へ向け南下する国籍不明機の存在に中部、西部各航空方面隊の防空レーダーが気ずいた。待機中のF15『イーグル』戦闘機にスクランブル命令が下った。該当機に接近し、機種確認の結果、露海軍・電子偵察機、イリューシンIL20『クート』と判断された。
露海軍・電子偵察機は日本海中部付近から南下、山口県北方沖、対馬列島東方に近ずいた後、北東に針路を変更。本州~北海道の日本海側沿いを北上。礼文島西方で反転、奥尻島付近まで南下し、沿海州方面に去ったという。領空侵犯は無かった。同種の偵察飛行は、3月26日以降、今回で13回目。機体のシリアルナンバーから、一連の偵察活動に参加した機体の可能性が強い。米韓合同演習への牽制か、北朝鮮の弾道ミサイル発射の動きのチェックか等、更なる分析が必要。休日返上の活発な露海軍偵察活動は不気味だ。
[(航空自衛隊)露海軍・電子偵察機の航跡図]
[(航空自衛隊)本州~北海道の日本海側で接近偵察行動をした露海軍・電子偵察機イリューシンIL20″クート”]