2014年6月6日(JST.20:30) John Bosnitch
エアバスが開発中の次世代広胴機、A350XWBの初の長距離飛行テストをこのほど無事終了、設計通りの性能が証明された。順調なテスト飛行結果は、2014年第3四半期に目指す、『型式証明』取得へ大きな成果を上げた。同型機の商業運航開始の視界は着実に開きつつある。
長距離テスト飛行は6月2~3日の2日間、南仏ツールーズの空港を発着する飛行ルートで行われた。初日は昼間時間帯に7時間連続飛行。2日目は12時間に及ぶ夜間飛行だった。
満席状態でテスト飛行を実施するため、エアバス社員、関連装備品メーカーから合計500人が参加。双方から試験データを飛行中点検する専門家30人も同乗した。
テスト飛行の点検項目は 1)空調システム。2)照明装置。3)防音環境。4)機内エンターテイメント設備。5)ギャレー(調理施設)。6)トイレ。7)排水システム。8)電気システム。ーと多岐に渡った。飛行中の作動は順調で『型式証明』に欠かせぬ機内の客室環境に問題がないと判明した。商業運航実現への更なる前進だ。
5機目のテスト飛行用機体も近く加わる予定で、2014年第4四半期の第1号機のカタール航空への引き渡しに障害はない。
エアバスによると、A350XWB型への発注は39社から812機。先行するボーイングのB787型機には『機体の幅が5.61㍍大きい』をアピールし闘いを挑む。A350XWBは276~369席の3種類の機体が生産される。
[(AIRBUS)長距離飛行テスト中の機内の様子]