緊迫するバルト海、NATOとロシアが軍事演習で角付き合う


2014年6月11日(JST.15:50)       John Bosnitch

バルト海が俄に緊迫してきた。NATO(北大西洋軍事機構)が軍事演習『Saber Strike 2014』、『BALTOPS-2014』を相次いで実施するに対抗して露軍はロシアの飛び地、カリーニングラード州で急遽、大規模軍事演習を開始するという。NATOの東方への拡大、ロシア西部国境に隣接する地域での軍事演習にラブロフ外相は『NATOとロシア間の1997年合意を踏みにじる動き』と反発の姿勢を露わにした。

NATOが実施するバルト海が中心の軍事演習は例年通りだが、露側は規模が大と不信を募らせる。参加国は米、英、加、デンマーク、フィンランド、ノルウェイに加えラトビア、リトアニア、エストニアのバルト3ヶ国が含まれる。ラトビアの首都リガが演習で想定する舞台。クリミア半島併合後の露軍の動きに警戒するバルト3国への安全保障体制確認とクレムリン強硬派への牽制もある。

しかし、参加兵員、航空機、艦船、戦闘車両の規模が過去最大で、プーチン大統領もおかんむりらしい。ロシアは対抗上、カリーニングラード州で陸海空3軍があらゆる軍事侵攻にも即応できる対応で臨むとしている。

可変翼超音速爆撃機『バックファイヤー』、攻撃ヘリ、ミルMi-24投入等、対抗意識がむき出しだ。パラシュート舞台、戦闘車両、揚陸艦等、『眼には眼、歯には歯』がありあり。

バルト海の情勢緊迫化は、黒海での状況や中国の海洋進出と重なり、世界情勢が更に流動化する兆しに繋がる。

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[(Mil Helicopter)攻撃ヘリMi-24の姉妹機Mi-28]

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