2014年6月18日(JST.22:15) Aaron Terruli
ボーイングが世界規模で、パイロット養成に力を貸す。B787型の最新シュミレーター(模擬飛行装置)を六大陸に設置し、航空会社に最も近場のパイロット訓練センターに乗員を送り込める様にする。ボーイングの『パイロット、航空技術者の需給見通し。2013年版』は20年後のパイロット新規需要は約50万人、整備部門の技術者は約56万人に上ると予測。大胆な養成戦略が遅れると、航空界はたちどころに成長産業から失速する。
[(Boeing)B787型機のシュミレーター外観]
[(Boeing)同上シュミレーターのコックピット内部]
ボーイングが世界規模でのパイロット養成で先頭に立つべく、最新型のB787型機シュミレーターをマイアミ、ロンドン、シンガポール関連飛行訓練施設に追加もしくは新設。既存の施設とネットワークを組み、六大陸にパイロット大量養成のインフラを準備する。航空会社が距離的に近場の訓練センターへパイロット訓練生を送り込める利便性も考慮している。
20年後の2032年迄にパイロット、498,000人、整備士等航空エンジニア、498,000人を間に合わせるのは至難の業だ。とりわけ、アジア大平洋地域ではパイロット、エンジニアとも逼迫の度合いが深刻。
ボーイングの取り組みは民間旅客機の王者にふさわしい行動力と評価したい。