仏・航空管制官スト突入。欧州空路混乱


2014年6月25日(JST.08:50)                             John Bosnitch

バカンス・シーズンの欧州空路が今週末迄大混乱に陥る。仏管制官が加盟する2大労組が6月24~28日までスト突入を決めた。仏政府が航空管制関連の予算削減に踏み切ったため。このストで仏発着便に留まらず、仏上空通過機も影響を受ける。特にドーバー海峡挟む英国はLCC(格安航空)も含め多数の対仏直行便を運航している。ライアン航空のハブ空港スタンステッドでは予定した便のキャンセル等でターミナルビル内は乗客で溢れかえっているという。

EUROCONTROL. Salle de controle aérien de Maastricht

[(EUROCONTROL)欧州大陸の高高度管制を受け持つ合同管制組織、ユーロコントロールのレーダー管制室]

ユーロコントロール、EASA(欧州航空安全庁)の推定だと期間中、少なくとも14,000時間の遅延が発生すると見ている。フランスのオランド首相は予算の削減は避けて通れない決定と譲歩する姿勢は無い。今後も、ストが繰り返される可能性がある。『バカンス・シーズンにストをぶつけるのは公務員の倫理にもとる行為』と、乗客の反発は強い。