[(UK DOD)英海軍の次世代空母”クウィーン・エリザベスⅡ”の命名式典]
[(UK DOD)次世代空母命名式でホスト艦を務めた、ヘリ空母”イラストリアス”]
2014年7月6日(JST.13:20) John Bosnitch
英海軍の次世代空母の正式命名式典が英・エディンバラ近くのロシス(Rosyth)造船所で7月4日、行われた。英国防省が発表した。セレモニーには女王陛下、エリザベスⅡ世が臨席、『クウィーン・エリザベスⅡ』(65,000㌧)と命名した。キャメロン首相、フィリップ・ハモンド国防相、海軍参謀総長、ジョージ・ザベランス海軍大将らが出席向こう半世紀、英海軍の主柱となる同艦の誕生を祝った。
英国防省は、21世紀も本格航空母艦が海軍戦略立案で欠かせぬ存在だとして、『イラストリアス』等の在来型、ヘリ空母の後継艦建造を決断した。
命名式を迎えた『クウィーン・エリザベスⅡ』は、先陣を切る次世代空母、第一号だ。本格空母の威容は高さ56㍍(ナイアガラの滝より高い)、長さ280㍍、幅70㍍の飛行甲板など『英海軍が新たな夜明けを向かえるにふさわしい』(ザベランス海軍参謀総長)。
ハイテクを骨格にした最先端の軍事技術をふんだんに導入。空母の眼となる3次元レーダーは一度に1,000個以上の目標を探知。瞬時に敵味方識別を行う。搭載予定の艦載機は、米国が開発したロッキード・マーチンJSF『ライトニングⅡ』。ステルス性能と超音速巡航能力、空母発艦での垂直離着陸機能を持つエンジンーが象徴するスーパー・ハイテク戦闘攻撃機。同エンジンはこの分野で他国を寄せ付けないテクノロジーを有する英国のR&Rが製造する。
飛行甲板には合計、4個のカタパルト発艦装置があり、搭載機のミサイル、爆弾の武装で有事の際、敵兵力攻撃で選択肢が多い。
国防省の発表では、2017年、海上での試験航海を実施。翌年、空母甲板を使用した艦載機の発着艦に挑む。
2番艦の『プリンス・オブ・ウェールズ』(65,000㌧)の最終組み立てが今年後半、ロシスで始る。
2隻の大型空母建造は英国内で継続的な雇用を生み出し、同国経済の底上げに貢献したという。
英海軍は『クウィーン・エリザベスⅡ』など2隻本格空母装備で、厳しさを増す、七つの海の覇権争奪でこれ迄以上に存在感を誇示できる。