無人艦載機、ノースロップ・グラマン『X47B(ペガサス)』が有人機に遜色の無い発着艦性能を披瀝。試験飛行は艦載機の歴史を塗り替える。


2014年8月19日(JST.23:00)                                        Aaron Terruli                                    ノースロップ・グラマンが米海軍と合同で開発中の無人艦載機『X47B(ペガサス)』が空母史上、画期的偉業を成し遂げた。有人機に遜色の無い空母発着艦性能を披瀝。米海軍が目指す、有人機と無人機を組み合わせた空母艦載機新時代実現へ大きな一歩を踏み出した。 ノースロップ・グラマン、米海軍の発表だと無人艦載機『X47B(ペガサス)』は8月17日、航行中の空母上での完全な無人飛行の発着に成功した。有人機と同様の着陸態勢が適用され問題なく着艦に成功。随伴のF18E/F『スーパー・ホーネット』が直ぐ後方から見守った。 無人機は、着艦時制動用のアレスティングギアを見事、引っかけ、主翼を折り畳んで移動開始する直前に、ギアを離すのも遠隔操作で完了したという。 一連の飛行で無人機はテストに使用されたニーミッツ級空母『セオドア・ルーズベルト』(97,000㌧)のコントロール下にあったという。航行中の空母上での完全無人発着艦成功はこれが初めて。 米国防総省は21世紀に見合う、戦闘環境の変貌に対応する新システムとして、無人機の活用を前面に押し出している。有人機に比べパイロット防護の装置が不要で、過酷な飛行条件も容易にこなす特徴から、汎用性は際立っている。空中戦、攻撃の様相を根源からかえるかもしれない。 すでに弾道ミサイルが最も脆弱な飛行フェーズ、発射直後に基地を急襲する機能を持たす検討が始まった。無着陸で有人機が達成不可能な長時間フライトも無人機運用に革命を齎すと見なされている。滞空型無人偵察機『グローバルホーク』の活躍はその一端を証明している。今回の空母発着艦を無人飛行で達成したハイテク技術能力は、同盟国を含む空母運用国に米国の圧倒的力量をまざまざと見せつけた。 140817-N-CE233 ATLANTIC OCEAN (August 17, 2014) – The Navy’s unmanned X-47B conducts flight operations aboard the aircraft carrier USS Theodore Roosevelt (CVN 71). The aircraft completed a series of tests demonstrating its ability to operate safely an [(northrop-grumman)空母セオドア・ルーズベルトのカタパルトで発艦を待つ無人機”X47B(ペガサス)] 28257 [(NORTHROP-GRUMMAN)遠隔操作で主翼を自動で折り畳むX47B]

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[(NORTHROP-GRUMMAN)主翼の折り畳みも遠隔操作で自由自在]