列島を襲った豪雪で格納庫内の海上自衛隊の機体損傷


2014年2月17日     小河正義

日本列島を襲った豪雪で格納庫内で整備点検中の複数の海上自衛隊機にも予期せぬ機体損傷事故が発生した。3.11東日本大震災に伴う巨大津波発生で基地全体が浸水被害にあった航空自衛隊松島基地で戦闘機(F-2)、練習機等多数の航空機が被害を受けたのは記憶に生々しい。しかし豪雪の余波で航空機の損傷事故発生は過去例が無い。

豪雪被害が発生したのは厚木基地に隣接する日本飛行機航空機整備事業部修理用大型格納庫(神奈川県大和市草柳)。防衛省によると2月15日午前5時頃、かまぼこ型格納庫の屋根中央付近で大規模な陥没が発生した。当時、格納庫内には海上自衛隊のP3C対潜哨戒機『オライオン』3機の他、同型機を特殊任務用に改修したOP3C、EP3、UP3D各1機の合計6機が定期点検整備中。米軍機4機もメンテナンス中の情報がある。垂直尾翼が陥没した屋根を突き破る等、海上自衛隊の機体にかなりの損傷が発生した可能性がある。

被害の詳細は防衛省と、日本飛行機で調査中。幸い人命への被害等はなかったという。格納庫の屋根陥没は積雪の重量に構造強度が耐えきれなかったと見られる。日本飛行機は川崎重工の100%子会社。川崎重工が得た防衛省からの契約を下請けとして担当ている。

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[(海上自衛隊)P3C対潜哨戒機”オライオン”]

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[(海上自衛隊)多用機OP3C]

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[(海上自衛隊)多用機EP3]

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[(日本飛行機HP)海上自衛隊機の定期整備点検業務を受け持つ日本飛行機厚木事業所]