2014年4月13日(JST.12:30) Aaron Terruli
ボーイングは同社製旅客機を使用する航空会社に対し技術支援体制強化のため統一組織の『エンジニァリング・デザイン・センター』を南カリフォルニア州に新設する。かってダグラス航空機の拠点だったボーイング・ロングビーチ地区が選ばれそう。C-17『グローブマスターⅢ』の製造ライン閉鎖が決まり、その後の施設活用、現地雇用対策で有効な解決法で地元自治体、米議会筋も同社の決定を歓迎している。
ボーイングは昨年5月、ロングビーチ、ピュージェット・サウンド(ワシントン州シアトル)、南カロナイナ州に『エンジニアリング・デザイン・センター』の開設を内定していた。その後、人材の集約、技術基盤等を総合的に精査した結果、南カリフォルニア州で統一組織に切り替えた方が効果的との結論を得た。
既に、製造が終了した機体(B707,B717、B727、B757=ボーイング製=、DC-8、DC-9、DC-10、MD-10、MD−80/90=旧マクダネル・ダグラス製=)に関してはロングビーチ地区が役割を担当してきた。2015年末迄に、生産が継続中の機体(B737NG、B747-8、B787、B777)と軍用機に転用した機体(KC-46″ペガサス”、P-8”ポセイドン”)の同種業務もワシントン州から移転するという。
今回の最終決定は将来の航空産業の壮大な市場に対応する決断だ。ロングビーチ、シールビーチ地区にはボーイング関連の技能工など1,800人が就業中。職場転換と並んで新組織の誕生で1,000人の職場が増える見通し。ワシントン州で就業中の該当社員にはピュージェット・サウンド地区で新職場を用意する他、南カリフォルニア州への転勤の機会を伝えている。
[(Boeing)シカゴ市にあるボーイング本社]
[(Boeing)膨大な新規需要が予測される航空機マーケット]
[(Boeing)旧マクダネル・ダグラスの民間機部門の拠点だったロングビーチ工場]