2014年6月19日(JST.13:20) John Bosnitch
4波の露軍機がバルト海方面へ接近したため、英空軍はリトアニアに派遣中の超音速戦闘機ユーロファイター『タイフーン』に相次いで緊急発進を命じた。英国防省が6月18日までに公表した。領空侵犯はなかったが、英空軍は警戒監視で一日中、追いまくられた。
[(ROYAL AIR FORCE)露空軍超音速戦闘機を追尾する英空軍”タイフーン”]
英空軍によると、4波の露軍機がバルト海方面に接近したのは6月17日。NATO軍が『BALTOP 2014』の作戦名で進めていた空域を牽制する行動だった。英国等加盟国の防空レーダーが即刻探知し、英北部カニングスビーの基地の第3飛行連隊所属、ユーロファイター『タイフーン』戦闘機のスクランブルの出番となった。6機がリトアニアの防空能力強化でシアウリア基地に配備されていた。
[(ROYAL AIR FORCE,UK)タイフーンのスクランブルを受ける露空軍スホーイSu27″フランカー”]
[(ROYAL AIR FORCE、UK)空対空ミサイルスホーイSu27″フランカー”]
4波の露軍機は可変後退翼超音速爆撃機、トゥポレフTu22『バックファイヤー』1機、スホーイSu27『フランカー』4機、早期空中警戒管制機ベリエフA50『メインステイ』1機。輸送機アントノフAn26『カール』1機だった。英戦闘機の接近監視で判った。
[(Beriev)早期空中警戒管制機ベリエフA50″メインステイ]
[(Beriev)同上]
[(ROYAL AIR FORCE)タイフーンに監視される輸送機アントノフAn26″カール”]
スクランブル機に搭乗した英空軍中尉は『通常の任務と変わりはない』と冷静。同機の優れた飛行性能で容易に露軍機に対応できたという。
ロシアはNATO軍のバルト海を舞台にした軍事演習に苛立ちを見せ、同海に面する”飛び地”カリーニングラード州で対抗の軍事演習に踏み切った。