—国家海洋局の双発プロペラ機確認ー
2013-08-26 小河正義
防衛省は8月26日、中国国家海洋局所属の小型機が尖閣列島周辺に接近する動きに対応して、航空自衛隊の戦闘機をスクランブル(緊急発進)させたと発表した。領空,領海を断固守るとの安倍政権の強い意思が自衛隊の第一線部隊にも徹底している。発表だと、東シナ海西方から尖閣列島方面を窺う国籍不明機を航空自衛隊・南西航空混成団のレーダー・サイトが発見した。直ちに那覇基地に常駐するF-15『イーグル』要撃戦闘機2機が緊急発進。警戒監視態勢に入った。肉眼でパイロットが確認したところ国籍不明機は双発ターボプロップ小型機ハルピンY-12型と判明。国家海洋局所属で単独行動中だった。同機は尖閣列島の北、約100キロ迄接近。その後、中国大陸方面へUターン飛行したため、自衛隊戦闘機は帰投した。日本側の素早い対応で領空侵犯等、不測の事態発生は回避された。同型機は昨年暮れ、中国機として初めて日本領空を侵犯した経緯がある。航空自衛隊は尖閣列島への小型機接近が低空飛行の際,探知が遅れるため該当空域の防空レーダー機能強化で、空中警戒管制機E-767、早期警戒管制機E2Cも動員し空の守りを固めている。
[(航空自衛隊)尖閣列島に接近した中国国家海洋局、双発小型機の航跡]
[(航空自衛隊)スクランブルの対象機となった中国国家海洋局の双発ターボプロップ、ハルビンY-12型機]