『防衛省、飛行開発実験団司令を更迭。セクハラ疑惑』
2013-10-04 小河正義
防衛省は10月4日、岐阜基地所在の航空自衛隊・飛行開発実験団司令を更迭したと発表した。部下の女性隊員へのセクハラ疑惑の内部告発があり、複数のメディアは「本人が一部の不適切な行為を認めた』と報じた。同省関係者は指揮官の職務をこのままでは全う出来ないとして、上級部隊の航空開発実験集団司令部付きに配置転換した。
更迭されたのは安川隆廣空将補。制服組の将官クラスがセクハラ疑惑で更迭されるケースは最近、例が無い。日本周辺の国際関係が緊張し、領空、領海侵犯などにスクランブル(緊急発進)が頻発している中で隊員の先頭に立つ指揮官の不祥事は厳正に処分されるべきだろう。
航空自衛隊によると飛行開発実験団は航空機、またはミサイル等の航空装備品の試験実施の唯一の部隊。テストパイロットや技術幹部の養成教育も担う。1955年、浜松基地で部隊を創設。その後、岐阜基地に本拠を移した。1988年、飛行開発実験団として再編スタートした。現在、次世代大型輸送機、C-2型の実用化の重要任務を持つ。