2013-11-18 ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)
露中部で起きた国内線旅客機、B737型機墜落事故で、機長が着陸直前機体姿勢の異常を管制塔に連絡していたことが明らかになった。事故機を誘導していたタタールスタン共和国、カザン空港の管制当局者がロシアのメディアのインタビューで明らかにした。NTSB(米国家運輸安全委員会)も原因究明の技術支援でデニス・ジョーンズ上級調査官の現地派遣を決めた。原因究明の鍵を握るFDR(飛行記録計)の回収は墜落時の衝撃で、機体が粉々に爆発炎上したことで困難を極めている。
ロシアTV等ロシア有力メディアは事故機の機長が直前に機体の姿勢に異常が発生したと管制塔に伝えた真実を明らかにした。新たな証言はカザン空港の管制塔、キリル・コルニーシン管制官。異常を伝えた後、着陸やり直しで旋回中に事故に巻き込まれたという。同機は最近、客室与圧装置でトラブルを起こしている。
同機は別のフライトで着陸時、機体が左右に大きく振れたとの乗客の未確認情報も伝えられている。
現地の航空当局の事故原因究明の責任者の一人、アレクサンドル・ポルトニーニン氏は機体で技術上のトラブルが発生した可能性と操縦面での人的ミスの両面から原因究明が進んでいることを明らかにしたという。事故当時の視界は5㌔と良好で気象と事故との因果関係は薄いという。
事故現場では、遺体の収容等ほぼ終了。事故原因究明で欠かせぬFDR(飛行記録計)、CVR(音声記録計)の回収に全力を傾注している。
運送約款で、犠牲者には一人当たり、93,700ドルの保険金が支払われる。