2013-11-18 ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)
露・国内線B737機事故で、墜落直前の衝撃映像がロシアTVで公開された。事故機は機首部分を真下にほぼ垂直方向で地上に激突、一瞬にして爆発炎上の様子が見て取れる。空港の監視カメラが捉えた数分間のビデオ映像で、機体の異変を知らせた機長の報告を裏付ける。原因究明で重要な証拠の一つになりそうだ。
ロシア中部カザン空港で11月17日夜起きたタタールスタン航空B737-500型機事故で乗客、乗員50人全員が死亡。難航していたFDR((飛行記録計)。CVR(音声記録計)回収は18日夕、現場で発見された。しかし、墜落時の爆発を伴う衝撃で双方ともに損傷が激しく解析可能か否かは予断を許さない。
こうした中で、原因解明に貴重な証拠となる事故直前の貴重なビデオ映像が初めて、存在することがわかった。空港の監視カメラが撮影、録画していた。映像は事故機が機首部分を真下に数秒間、垂直落下し、地上への激突で巨大な火の玉が空中に広がったのが判る。空中では火災発生の様子は見て取れない。事故発生前後を捉えたビデオ映像は初めて明らかになった。ロシアTVへアクセスすれば見ることが可能だ。
事故機と直前まで交信していた当直管制官は『ルステム・サルーホフ機長が着陸が困難と機体の異常を訴えた』と証言。機首部分からの垂直落下との関連の謎を解く糸口になりそうだ。
今回の事故を重視したNTSB(米国家運輸安全委員会)はボーイング、FAA(米連邦航空局)を含む8人の専門家チームを派遣。デニス・ジョーンズ上席調査官が指揮を執る。