2014ー1ー19 ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)
中国が初の国産空母、建造に着手した。香港の大陸系メディア『大公報』が1月18日、同空母建造場所の遼寧省共産党最高幹部の発言を引用して報じた。将来は中国海軍で空母、4隻体制を目指すという。西太平洋の覇権争奪で米海軍と直接対峙する時代が刻一刻、迫っている。
中国初の国産空母建造着手を公表したのは遼寧省の王民、同省書記。同省議会で『中国に取って2隻目の空母を国産で建造』と言明。行く行くは中国海軍で空母、4隻体制の陣容となると示唆した。建造場所は渤海湾の大連港にある中国最大級の造船所『大連重工』と見られる。完成迄の建造期間は6年間と見込む。
中国海軍は旧ソ連時代に着工、連邦崩壊後ウクライナ海軍に譲渡したアドミラルクズネツォフ級『バリャーグ』が放棄されているのに着目。船体をそっくり安値で取得、大連造船所で現役艦船に再生。『遼寧』と命名し中国海軍の事実上の旗艦として実戦航海を開始。米太平洋艦隊や日本の自衛艦隊を牽制し始めた。
中国海軍初の国産空母着工式典では習近平国家主席がわざわざ現地に赴く力の入れようだった。3番艦は上海の造船所とみられる。
米ミサイル防衛網を突破する極超音速滑空飛行体の実験に加え国産空母の着工の事実判明は、中国の軍拡ペースが日米の予想を上回っている証左だ。
[(大連重工HP)中国初の国産空母建造を受け持つ大連造船所]