ー戦闘場面でパイロットがいち早く状況把握。過去例を見ない改修ー
2014年1月23日 マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)
米空軍が、超音速戦略爆撃機B1『ランサー』に対し操縦室の抜本改修を開始した。コックピット・パネルに最新の航空電子技術を活用した『フルカラー・ディスプレー』導入等パイロットが戦闘地域で瞬時に状況判断可能な装置へ切り替えた。同型機導入後、初の抜本改修だと言う。米核戦略遂行の一翼を担うB1戦略爆撃の性能向上は中国等の動きも十分睨んだ改良だ。
米空軍、ボーイングが取り組んだB1戦略爆撃機への改良は 1)フルカラー・ディスプレイー装置の導入 2)ムービング・マップ採用 3)故障箇所探知装置の装着 4)交信内容の保全確保ーが主要な点。この結果、パイロットなどの搭乗員は、戦闘地域へ侵攻した際、同機を取り巻く状況を、瞬時に判断が可能で戦闘継続機能が格段に向上する。
米オクラホマ州ティンカー空軍基地の修理センターで、今後該当機への改修が順次実施される。B1戦略爆撃機はボーイングと合併以前のノースアメリカン・ロックウェルが開発製造した世界初の可変後退翼使用の爆撃機。ブレンディッド・ボデイで一部ステルス性能も有する。グァムのアンダーセン空軍基地にB52型等他機種との輪番制で飛来、中国、北朝鮮への抑止力の象徴となっている。
[(Boeing)ティンカー基地を離陸するB1戦略爆撃機]
[(Wekipedeia)改修以前のB1戦略爆撃機操縦室]