ー尖閣諸島領有権を反映で、中国機への緊急発進対前年同期比、127回増ー
2014年1月23日 小河正義
対中国機への緊急発進(スクランブル)が際立って増えた。防衛省統合幕僚監部がまとめた平成25年度第3四半期迄の緊急発進実施まとめ公表で判明。尖閣列島領有を巡る日中の厳しい対決が浮き彫りになった。
統合幕僚監部のまとめだと平成25年度第3四半期までの中国機に対する緊急発進回数は合計287回。対前年度同期間比127回増だっという。第3四半期までのスクランブル総数は563回で中国機が全体の51%に達した。航空方面隊別でみると南西航空混成団295回とトップ。尖閣列島が守備範囲の同混成団が、対中国機へ連日対応に追われている様子が窺われる。
中国機に次いでスクランブルの対象機が目立ったのはロシア機。緊急発進回数は246回で前年度同期間に比べ66回増。北部航空方面隊のスクランブル回数158回に裏ずけられる。安倍ープーチン首脳会談の友好ムードも、領空をめぐるせめぎ合いとなると一筋縄ではない情勢だ。
[(航空自衛隊北部航空方面隊)日本の防空体制の主役、F-15イーグル戦闘機]