安全性No1はカンタス航空。日本からANAがトップ10入り


ーANAの航空安全文化、韓国のアシアナ航空へ注入ー

2014年1月26日   マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

安全性で2013年世界トップランキングの栄誉は豪州のカンタス航空の頭上に輝いた。航空界の安全問題の調査組織『エアライン・レーティング』がこのほど明らかにした。カンタス航空には及ばなかったが、アジア、中東地区を中心に10社が”七つ星の高い安全性の評価で、日本のANA(全日空)もその一角を占めた。

安全性の選定では、世界の主要航空会社448社が対象。昨年1年間の運航状況等が厳しくチェックされた。その結果、カンタス航空が文句無しの安全性No1。3分の一に近い137社が2013年の成績は際立った安全性を示した。

『エアライン・レーティング』によるとカンタス航空に次ぐ”七つ星ランク”はアジア太平洋地区がエアー・ニュージーランド、シンガポール航空、キャセイ・パシフィック航空、エバ・エアー、全日空の5社。中東地区がエチハド航空、エミレーツ、ロイヤル・ヨルダンの3社。残り1社はバージン・アトランティックだった。

非営利組織『FSF』(飛行安全財団)は2013年、世界の空の安全性は過去、最高に近い成績だったと評価している。

一方、昨年7月サンフランシスコ国際空港でB777型機が着陸時に炎上事故を引き起こした、韓国のアシアナ航空はFAA(米連邦航空局)の安全性診断に先手を打ち、社内の安全文化構築へ動き出した。その中で外部から人材を招聘し組織改革に取り組む方針で、全日空出身のベテラン・パイロットでIATA(国際航空運送協会)で安全分野の向上を支えた山村明好氏を1月1日付けで副社長兼安全保安室長に選んだ。アシアナ航空が外国人を安全問題の最高ポストの据えるのは山村氏が初めて。

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[(AIRBUS)世界No1の安全性に輝いたカンタス航空のフラッグシップ、エアバスA380型機]