2014年3月29日(JST.19:50) 小河正義
防衛省統合幕僚監部は3月29日、露・電子情報収集機が中国地方、日本海側に接近したのを受けて緊急発進で対応したと公表した。3回連続の同種偵察飛行で、米韓両軍が合同で実施中の軍事演習『双頭の龍(Ssang Yong)』監視の可能性がある。
統合幕僚監部によると、3月29日、日本海中部を防空識別圏を超えて中国地方日本海側に向かう国籍不明機の機影が、航空自衛隊西部航空方面隊の防空レーダーに映った。待機中のF-15『イーグル』戦闘機にスクランブル出動がかかった。該当機に接近し、機種を確認すると、露海軍の電子情報収集機、イリューシンIL20『クート』と判った。単独行動だった。
飛行ルートは3月27日とほぼ同じ。3月26日以降、連続3回、同一ルートで飛来した事になる。
在京国際軍事情報筋は、東シナ海を舞台に3月27日から始まった、米韓合同の大規模軍事演習への偵察活動との関連と見ている。
図:(防衛省)3月29日に中国地方日本海側に飛来した露・電子情報収集機Il-20のレーダー航跡図
図:(防衛省)3月29日日本海南部でわが国島根県に接近した露海軍電子戦情報収集機Il-20、航空自衛隊機が撮影。