[(MDA)弾道ミサイル迎撃でSM3ミサイルを試射するタイコンディロガ級イージス巡洋艦]
[(US NAVY)垂直発射筒(VLS)から打ち上げ直後の弾道弾迎撃ミサイルの飛翔]
2014年4月6日(JST.13:30) Aaron Terruli
北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に、米軍が同盟国を断固守る強い意志を内外に示した。来日中の米国防総省、チャック・ヘーゲル長官は4月6日、小野寺五典防衛相との会談で米海軍が2017年迄に日本海で弾道ミサイル迎撃能力を有するイージス艦2隻の追加配備を明らかにした。日本の有力メディアが同日一斉に報じた。ペンタゴンが予算削減の厳しい情勢の中で、日本との堅固な”同盟関係”を具体的に示す決断だ。
イージス艦はSPY高性能探知レーダーと迎撃ミサイルSM3、宇宙空間を含め世界規模で張り巡らした弾道ミサイル発射監視網を有機的に結合。世界初の弾道ミサイル防衛システムとして実用化された。更に進化の為の技術革新が、米軍で進んでいる。
米海軍はタイコンディロガ級巡洋艦と、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦に装備。空母機動部隊の対空防衛の要になっている。第7艦隊の根拠地横須賀にも配備されている。追加配備される艦名は明らかではない。
海上自衛隊は、米海軍の西太平洋の弾道ミサイル防衛戦力との評価で、建造したイージス艦4隻に弾道ミサイル迎撃能力を付与されている。中期防衛力整備計画では日本周辺での弾道ミサイル防衛能力向上でイージス艦2隻の追加建造が盛り込まれた。
ヘーゲル国防長官の発言は、安倍政権に取って極めて心強い支援であり、日米同盟にいささかの綻びが無い事を示している。イージス・システムは米海軍のハイテク技術の集大成で、機密保持には日本側も万全を期さなければならない。
[(防衛省、統合幕僚監部)北朝鮮が連続発射した弾道ミサイル”ノドン”の航跡]