2014年4月19日(JST.20:50) 小河正義
露軍機が4月19日にも、日本列島周辺で偵察行動で蠢いた。警戒監視に万全を期す航空自衛隊は、太平洋、日本海側での合計2件の接近飛行で緊急発進で対応した。
[(航空自衛隊)日本列島周辺での露海軍・電子偵察機の航跡図]
防衛省統合幕僚監部の発表だと、4月19日、北海道・礼文島付近からオホーツク海を経て、北海道東部に接近する国籍不明機が航空自衛隊北部航空方面隊の防空レーダーに捉えられた。防空識別圏(ADIZ)を超えていたため千歳基地からF-15『イーグル』戦闘機2機が緊急発進した。接近確認の結果、該当機の機種は露海軍・電子偵察機、イリューシンIL-20『クート』と突き止めた。同機は福島県沖迄、北海道~本州の太平洋側に接近。その後、反転して往路をたどって帰還したという。単独機だった。
[(航空自衛隊)露海軍・電子偵察機イリューシンIL-20″クート”]
第二波の国籍不明機が、同日、沿海州付近から北海道奥尻島方面へ東進するのが見つかった。航空自衛隊千歳基地にスクランブルが命じられた。待機中のF-15『イーグル』戦闘機2機が飛び立った。機種は、露海軍・電子偵察機イリューシンIL-20『クート』と判った。同機は本州沿いに京都府・丹後沖付近迄南下後沿海州方面へジグザグ飛行して帰還した。単独飛行だった。この日も領空侵犯は発生しなかったという。露軍機の最近の日本列島接近偵察は、過去に例を見ない頻度だ。
[(航空自衛隊)露海軍・電子偵察機イリューシンIL-20″クート”]