露海軍・電子偵察機、日本海側へ2波接近で空自スクランブル


2014年5月23日(JST.16:10)                 小河正義

2014-05-28  Revised

14-05-21ロシア機2機

図:(防衛省)5月21日日本海を日本列島沿いに南下したロシア機Tu-142 2機編隊の航跡

Tu-142 2機

図:(防衛省)5月21日日本列島沿いに南下五島列島付近でキャッチされた露海軍電子偵察機Tu142 2機のうちの1機。

14-05-21ロシア機

図:(防衛省)同日、本州島根県沖で反転した露海軍電子偵察機IL-38 2機の航跡

14-05-21ロシアIL38

図:(防衛省)露海軍電子偵察機IL-38

露軍機が日本列島周辺で、偵察活動を再び、活発化しだした。防衛省統合幕僚監部は5月21日、露海軍電子偵察機が日本列島日本海側へ2度、接近。航空自衛隊の要撃戦闘機が緊急発進したと発表した。

それによると、5月21日、長崎県五島列島北方で国籍不明機のレーダー反応を、航空自衛隊西部航空方面隊の防空レーダーが発見した。福岡県築城基地から待機中の要撃戦闘機にスクランブルを命じた。接近確認の結果、該当機は露海軍電子偵察機、トゥポレフTu-142『ベアE/F』の2機編隊だった。露軍機はその後、対馬と福岡県沖の島の間をすり抜け本州~北海道の日本海側を北上。宗谷岬沖で沿海州方面に去ったという。

第一波に続いて日本海西部で国籍不明機が島根県隠岐島北方を南下するのを航空自衛隊の防空レーダーがキャッチした。小松基地からF-15『イーグル』が緊急発進した。パイロットの目視確認で対象機は露海軍電子偵察機、イリューシンIL-38『メイ』と識別した。2機編隊だった。露軍機はその後、本州~北海道の、日本海側を北上。北海道礼文島西方で沿海州に向かった。途中、能登半島沖で2回、ループ飛行したという。

オバマ米大統領訪日直前から手控えていた露軍機の動きが活発化しだした。在京国際軍事筋は第1波は前日から東シナ海で始った露中海軍合同演習『NAVAL INTERACTION-14』と関連していると分析している。

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