着陸直前、高度90㍍付近でガスト(突風)に遭遇?(No2:台湾・トランスアジア航空機事故)


2014年7月24日(JST.12:20)                       Aaron Terruli

台湾・澎湖諸島馬公空港で、着陸直前のトランスアジア航空ATR72双発ターボプロップ機が墜落した事故で、7月24日迄の初期原因究明で、機体が台風通過時のガスト(突風)に煽られ失速した可能性が浮上した。事故発生時、同機は2回目の着陸を試み、高度90㍍を通過後、地上に激突したという。視界は1.6㌔、雲底は300㍍の気象状況で、操縦には厳しい条件だった。1回目の着陸を『ゴーアラウンド(着陸復航)』でやり直し、2回目の着陸で事故が発生した。機長らに重圧がかかっていたと見られる。

事故現場は、馬公空港の滑走路(長さ3,000㍍、幅45㍍)手前約1㌔の農村地帯。トランスアジア航空機に先行した2機は、無事着陸。乗員に、着陸可能な気象状態と思わせたと見られる。高度90㍍通過後墜落している事から、台風通過時に発生しやすいガスト(突風)で機体が急降下したかもしれないと航空専門家は原因を指摘する。

その後の取材で事故が発生したのは7月23日午後7時6分(現地時間)。機体は進入経路直下のアパートに激突、大破炎上した。建物には幸い住民が留守だったらしい。事故の犠牲者は死亡、47人、11人が重傷で救急車で搬送された。

乗員のうち機長(60)は飛行時間が22,900時間のベテラン。副操縦士(39)は飛行経験が2,300時間だった。