2014年8月16日(JST.11:50) Aaron Terruli 米国防総省のチャック・ヘーゲル国防長官が、人道支援に紛れての東部ウクライナ領への露軍浸透に釘を刺した。同長官とロシアのセルゲイ・ショイグ国防相との緊急電話会談の概要で明らかになった。国防総省スポークスマン、カービー少将が8月15日、声明の形で公表した。 ウクライナ東部では、政府軍の反撃で親露派が不利な戦況に立たされているという。人道支援の大義名分で住民に食料、医薬品等の生活必需品を露側が輸送コンボイを組みここへきて送り込み始めた。 ウクライナ政府は、人道支援に紛れて、露軍が重火器、車輛等を極秘に送り込んでいるとポロシェンコ大統領が8月15日、電話で英国のキャメロン首相に泣きついた。証拠となるスチール写真、ビデオがSNSを通じ、世界に発信済みだ。 ウクライナ政府の後ろ盾、ペンタゴンが事態を憂慮して、チャック・ヘーゲル国防長官が露側カウンター・パートナーのセルゲイ・ショイグ国防相に緊急電話会談で異例の警告と保証を求めた。 これに対し、ショイグ国防相は言われるような事実は一切無いときっぱり否定。人道支援援助コンボイの入域は国際赤十字社の厳重な監視下で行なわれているとウクライナ政府の非難を撥ね付けた。 双方は、ウクライナ情勢での話し合い継続、戦域ミサイル(INF)条約の露側の違反の疑いを含め、交渉の扉を今後とも閉ざさない事を確認した。 [(DOD,RF)セルゲイ・ショイグ露国防相] [(DOD,USA]チャック・ヘーゲル米国防長官]