2019-05-04(令和元年) 松尾芳郎
平成31年4月における我が国周辺での中露両軍の活動は依然変わらず、高い水準で推移している。防衛省統合幕僚監部が特異な事象として公表したのは次の9件だが、4月1日から同3日までの3件は先月に紹介済み、ここでは4月5日から同29日までの6件について述べる。
(According to the Ministry of Defense Joint Staff Japan, Chinese and Russian Forces movements around the Japanese Islands were kept high as usual during April of 2019. Nine notable events were reported. including the cruising flight around Taiwan with H-6K bombers and others on April 15.)
4月で注目すべきなのは、15日に多数の中国軍機が台湾を牽制する目的で、H-6K大型爆撃機を含む編隊を連ね宮古海峡を通過、台湾の周回飛行をした件である。中国軍の発表によると、【この作戦は“台湾は中国の核心的領土である”、“米国は中国の内政に干渉するな”とする中国の立場を知らしめ警告するために実施した】と報じた。これに対し我国マスコミは一部を除き沈黙したまま。しかし、これに対抗して米海軍が4月28日に第7艦隊所属のイージス艦2隻で台湾海峡を通過、航行の自由作戦を実施したと発表するや、中国空軍の編隊が宮古海峡を通過した件についてはだんまりを決め込んでいた某テレビは早速これを取上げ、米国が一方的に緊張を高めたかのように報じた。これは正に印象操作でフェイクニュースと云うべきだろう。
また、4月には中国海警局の公船が4隻編成で月末までに19日間連続で我が国尖閣諸島周辺の接続水域および領海に侵入を繰り返し、我が物顔に振舞った。海上保安庁の警備船がその都度警告し、退去を求めても効果が上がっていない。政府が中国政府に厳重抗議したという話も聞こえてこない。中国側の狙いは尖閣諸島領海侵入を既成事実化し、やがて占領することにある。
4月29日から5月3日までの間、中国山東半島青島軍港沖で中国、ロシア両海軍の合同演習”Joint Sea-2019”が開催されており、これに向けてロシア太平洋艦隊の動きが活発化していることにも注目する必要がある。
以下の3件は報告済みなのでここでは取上げない。
04/01 [公表] 中国機の東シナ海および太平洋における飛行について
04/02 [公表] 中国海軍艦艇の動向について
04/03 [公表] ロシア海軍艦艇の動向について
本稿では以下の6件について述べる。
04/05 [公表] ロシア機の日本海における飛行について
04/05 [公表] 中国海軍艦艇の動向について
04/15 [公表] 中国機の東シナ海および太平洋における飛行について
04/16 [公表] 中国海軍艦艇の動向について
04/27 [公表] ロシア海軍艦艇の動向について
04/29 [公表] ロシア海軍艦艇の動向について
04/05 [公表] ロシア機の日本海における飛行について
4月5日(金)ロシア海軍のIL-38哨戒機1機が、本州日本海側、島根県壱岐の島と竹島の間の空域で複雑な飛行を繰り返し、シベリア方面に立ち去った。航空自衛隊では西部航空方面隊から戦闘機を緊急発進させ、領空侵犯を防いだ。
図1:(統合幕僚監部)イリューシンIL-18型4発ターボプロップ旅客機を対潜哨戒機に改装したのがIL-38。1967年から量産、58機が製造されロシア海軍は35機を受領、5機がインド海軍に引き渡された。[IL-38]はIL-18の胴体を4 m伸ばし、主翼を3 m前方に移し前部胴体のみを与圧室にしている。尾部には潜水艦探知用のMAD(磁気探知装置)を装備。前部胴体下のドームはレーダー。胴体前後にある兵装庫は前にソノブイ、後ろに対潜魚雷を格納する。
図2:(統合幕僚監部)4月5日ロシア海軍のIL-38哨戒機1機が島根県壱岐の島・竹島間の空域に飛来したが、その時の航跡を示す図。
04/05 [公表] 中国海軍艦艇の動向について
4月5日(金)午後5時ごろ沖縄本島・宮古島間の宮古海峡を東支那海から南東に進み太平洋に向け進出する中国海軍艦艇3隻を発見した。中国艦隊はルーヤンII級ミサイル駆逐艦1隻、ジャンカイII級フリゲート1隻、およびフチ級補給艦1隻である。発見、追尾したのは海上自衛隊佐世保基地第1海上補給隊所属の補給艦、排水量12,000 ton「はまな」と同呉基地の第12護衛隊所属の護衛艦、排水量5,000 ton「うみぎり」である。
図3:(統合幕僚監部)「旅洋(Luyang)型」は、「旅洋I型:広州級(052B型)」、「旅洋II型:蘭州級(052C型)」、「旅洋III型:昆明級(052D型)」に大別される。「旅洋I型」は試作。「旅洋II型」は中国版イージス艦(Chinese Aegis)と呼ばれ僚艦防空能力を持つ、6連装回転式VLSを8基搭載し、6隻が建造された。このうちの最終6番艦が写真の[西安/Xi’an」[153]」で東海艦隊に所属している。2015年に就役。満載排水量7,000 ton、速力30 Kt。なお「旅洋III型」は最新モデルで、2018年初めまでに18隻が製造中で、うち13隻が就役済み。
図4:(統合幕僚監部)ジャンカイ(江凱)II級/ 054A型フリゲート(599)「安陽(Anyang)」は26番艦、2018年4月の就役。ジャンカイ(江凱)II級は満載排水量4,500 ton、速力27 Kts、の大型フリゲート。艦橋前方には、HQ-16対空ミサイルが米海軍のMk-41 VLSと似た32セルVLS(垂直発射装置)に収められている。艦中部にはYJ-83 対艦ミサイル4連装発射機2基を搭載。YJ-83は射程200 km、最終段階での速度はマッハ1.5。HQ-16対空ミサイルを搭載したことで僚艦防空能力を持つ。1番艦「舟山(529)」が2008年就役した後30隻が完成、主力フリゲートとして整備されている。
図5:(統合幕僚監部)903A型「福地」級補給艦の6番艦、艦番号[966]は2016年就役の「高郵湖/Gaoyouhu」。[903A]型は満載排水量23,000 ton、航続距離10,000 n.m.の大型艦。フランス製SEMT 16PC2-6V400エンジン2基を搭載、速力20 kt.で同型艦は6隻。同級にはやや小型20,000 ton級の[903]型2隻がある。
04/15 [公表] 中国機の東シナ海および太平洋における飛行について
4月15日(月)中国空軍のH-6K爆撃機2機ずつ2編隊、合計4機とY-8電子戦機1機が宮古島南方の太平洋から沖縄本島・宮古島間の宮古海峡上空に飛来、通過して東支那海に入った。航空自衛隊では南西航空方面隊那覇基地第9航空団から戦闘機を緊急発進させ、領空侵犯を防いだ。
これについてChina Military Online 2019-04-19は“中国空軍機、台湾の周回飛行を実施”と題し、次のように報じた。
【中国軍東部戦区 /PLA Eastern Theater Command発表によると、海南島に配備中の最新鋭の早期警戒管制機KJ-500(空警-500)を始め、大型爆撃機H-6K(轟炸6)、電子戦機Y-8、ロシア製複座多目的戦闘機Su-30、大型制空戦闘機J-11(殲撃22/Su-27SK)などが多数で台湾周回飛行を行なった。また同時に海軍艦艇は台湾周辺で合同演習を行った。これは中国の独立と領土保全のための訓練であると同時に、米国の”台湾関係法(Taiwan Relation Act)“ の施行40周年に対する抗議の演習である。”台湾の独立は許さない“、”米国は中国の内政に介入するな“と言うのが中国の基本的立場である。】
これに対し米国は、4月15日に台湾に対しF-16戦闘機のパイロットと整備員の訓練に5億ドル(550億円)の支援を発表し、さら月末の28日には横須賀を母港とする第7艦隊所属イージス駆逐艦・排水量9,200 tonのウイリアム・ローレンス(William P. Lawrence/DDG-110)およびステザム(Stethem/DDG-63)の2隻が台湾海峡を通過し、“航行の自由作戦”を行った。台湾と支那大陸間の台湾海峡は狭い所で幅110 mile (176 km)。米海軍による台湾海峡通過作戦は昨年7月以降、ほぼ毎月1回の割合で実施されている。
図6:(統合幕僚監部)4月15日にH-6K爆撃機が2機ずつ二手に分かれて台湾を周回する形で宮古海峡上空を飛行した。H-6はロシアTu-16バジャー爆撃機を1959年から西安航空機でライセンス生産した機体。以来改良が重ねられ現在のH-6K型となり巡航ミサイル搭載機として配備中。長距離巡航ミサイルを6基搭載できる。乗員3名、全長35m、翼幅34.4m、最大離陸重量76 ton。複合材使用率を高め、エンジンは国産WP-8型からロシア製のD-30KP-2型に換装、推力を30 %アップ、燃費は20 %向上した。2007年1月に初飛行、2011年5月から配備。巡航速度790km/hr、戦闘行動半径3,500 km、兵装搭載量は9 ton。搭載する巡航ミサイルCJ-10Kは射程2,000 km、米国のトマホークに匹敵するもので、我国領空に接近せずに公海上どこからでも我国の目標を攻撃できる。
図7:(統合幕僚監部)ロシアの貨物輸送機An-12Bを基本に中国ではY-8輸送機を開発した。Y-8輸送機は1981年から生産が始まり100機弱が作られた。これをベースに早期警戒機、洋上哨戒機、電子戦機など多数の派生型が実用化された。その一つが「高新1号」と呼ぶY-8CB電子戦情報収集機。今回の機は新たに垂直尾翼頂部のアンテナと前部胴体側面に大きなフェアリングを備えているので、改良型の「高新3号」Y-8G電子戦機と思われる。エンジンはWJ-6ターボプロップ4,250 hp x 4基、航続距離5,600 km。
図8:(統合幕僚監部)説明は図6を参照のこと。
図9:(統合幕僚監部)統幕発表では宮古海峡を通過したのは2機種5機とされているが、中国側発表では、今回の台湾周回飛行には多くの機種と機数が参加した。
04/16 [公表] 中国海軍艦艇の動向について
4月15日(月)午後2時ごろ、中国海軍ジャンカイII級フリゲート1隻が東支那海から宮古海峡を南東に航行し、太平洋に進出したが同日中に反転、再び宮古海峡を北西に進み東支那海に戻った。発見、追尾したのは海上自衛隊那覇基地の第5航空軍所属「P-3C」哨戒機および佐世保基地第8護衛隊所属の護衛艦/イージス艦、満載排水量9,500 ton「ちょうかい」である。
図11:(統合幕僚監部)「江凱II」級フリゲートは「054A」型とも呼ばれ、試作の「江凱I」級を改良した艦。満載排水量は4,000〜4,500 tonの大型。速度28 kt、航続距離は3,800 kmに達する。前甲板にはMk.41に似た32セルのVLSを備え、HQ-16対空ミサイル(紅旗16)を収めている。HQ-16は、射程25〜42 km、射高17 km、速度マッハ4、特に超低空で飛来する目標への迎撃能力を重視したミサイル。この装備で「江凱II」級は僚艦防空能力を備えるフリゲートとなった。1番艦「舟山」2008年就役以来25隻が建造され、写真の「徐州/Xuzhou (530)」は2番艦、2008年就役で東海艦隊に所属中。
04/27 [公表] ロシア海軍艦艇の動向について
4月24日(水)午後5時ごろ、上対馬の北東150 kmの海域を南西に進み対馬海峡を抜け東支那海に向け航行するロシア海軍艦艇3隻を発見した。ロシア艦艇はステレグシチー級フリゲート1隻、キロ級潜水艦1隻、およびイゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦1隻である。発見、追尾したのは海上自衛隊佐世保基地第5護衛隊所属の「ありあけ」である。「ありあけ」は、満載排水量6,100 tonの汎用護衛艦、2002年に就役した。
また、4月26日(金)午前10時ごろ、上対馬の北東180 kmの海域を南西に進み対馬海峡を抜け東支那海に向け航行するロシア海軍太平洋艦隊旗艦のスラバ級ミサイル巡洋艦とロプチャーI級戦車揚陸艦を発見した。発見、追尾したのは海上自衛隊厚木基地第4航空群所属の「P-1」哨戒機である。
これに関して中国軍の公式報道機関”China Military Com @2019-05-01”は[中国―ロシア両海軍による合同演習”Joint Sea-2019” 開催] と題して以下のように報じている。
【“Joint Sea-2019” は4月29日から5月4日まで山東半島の青島軍港を中心にして開催中である。ロシア海軍からは太平洋艦隊旗艦ワリヤーグ(スラバ級ミサイル巡洋艦)をはじめ最新のフリゲートを含む多数の艦艇が参加し、緊密な協力のもと高度な戦術訓練を実施中である。】
またロシア東方軍管区太平洋艦隊発表@2019-04-29によると『中国青島港でロシアー中国海軍演習”海洋協同-2019”の開始式典が開催』と題して、【ロシア海軍から太平洋艦隊旗艦ロケット巡洋艦ワリヤーグ、大型対潜艦アドミラル・ビノグラドフ、アドミラル・トリプツ、コルベット艦ソベルシェンヌイ、大型揚陸艦オスラビア、救助船イーゴリ・ベロウソフ、給油船イルクトが参加中】と発表した。
4月24日に対馬海峡を通過したロシア海軍艦艇
図12:(統合幕僚監部)ロシア海軍では本級を「最新鋭コルベット」と呼ぶ。ステルス形状で、水中抵抗も従来船型より25%減となった。満載排水量2,200 ton、全長104,5 m、速力27 kt、マスト頂部はSバンド3次元レーダー、マスト本体は最新式の閉囲型で内部に各種レーダーが装備されている。兵装は、対空戦用にGSh-630M 30 mm ガトリング砲2基、陸上用対空ミサイルS-400を艦載用に改良したものを12セルのVLS(垂直発射装置)に装備。さらに対艦用に3M24ウラン対艦ミサイルを4連装発射筒2基に搭載。比較的小型だが高性能のフリゲートである。写真の艦番号[333]は2017年就役の3番艦「ソベルシェンヌイ」で太平洋艦隊に配属されている。同型艦は4隻が就役済みで、3隻はバルチック艦隊に配備。現在3隻が建造中でいずれも太平洋艦隊に配属される予定。
図13:(統合幕僚監部)2017-06-27にも宗谷海峡を浮上通行した。ジーゼル・エレクトリック動力の攻撃型潜水艦。ロシア海軍は改良型(636.3型) を含み28隻を保有する。水上排水量2,300 ton、水中排水量3,000- 4,000 ton、全長70-74 m、水上速力12 kt、水中速力25 kt。動力は1000 kWジーゼル発電機2基、出力6,800 shpのモーターで6または7翅のスクリューを回す。45日間のパトロールができる。潜航深度は230 m。兵装は口径533 mmの魚雷発射管6門と魚雷18発、爆雷24個、対空ミサイル8発を装備する。636.3改良型は対地・対艦攻撃ができる巡航ミサイル“カリブー(Kalibur)”の発射能力を持つ。2016年12月にロシアがイスラム国の拠点攻撃に使ったのは、潜水艦から発射したこのミサイルであった。中国海軍に新型10隻を含む12隻、インド海軍に旧型10隻、イラン海軍に旧型3隻、ベトナム海軍に新型6隻、をそれぞれ輸出済み。
図14:(統合幕僚監部)イゴリ・ベロウソフ潜水艦救難艦は2016年6月就役、太平洋艦隊に配属された。満載排水量5,000 ton、全長100 mプラス、速力15 kt。写真中央の赤色は“深海潜水艇ペステル-1 As-40”、後部の黄色構造は”遠隔操作水中捜索救助装置パンテラ・プリュス“である。同艦はプロジェクト21300S救難艦と呼ばれ、5隻の建造を予定中。
4月26日(金)対馬海峡を通過したロシア海軍艦艇
図15:(統合幕僚監部)「新鋭ロケット巡洋艦」と呼ぶ「ワリヤーグ」(011)は太平洋艦隊の旗艦。1989年就役だが、2008年に近代化改修を完了。満載排水量11,300㌧、強力な防空力と打撃力で空母機動部隊攻撃を主任務とする。3隻が配備中。両舷に見える4本ずつの筒の中には、射程距離700km、速度マッハ2の「P-1000ブルカーン(Vulkan)」対艦ミサイルが装備されている、各筒に2基ずつ、合計16基を搭載している。
図16:(統合幕僚監部)ロシア海軍ではプロジェクト775と呼ばれる揚陸艦。満載排水量4,000 ton、全長112.5 m、速力17.8 knot、艦内には全長95 m、幅4.5 m、高さ4.5 mのデッキが設けられ装甲戦闘車両24両を含み482 tonの積載能力がある。また海軍歩兵225名を収容できる。現在19隻が就役中。写真の艦番号[066]オスラビアは太平洋艦隊第100揚陸艦旅団に所属している。
図17:(統合幕僚監部)Admiral Gorshkov級フリゲートは[22350]型と呼ばれる。艦番号[454]は「アドミラル・ゴルシコフ」と命名され2018年7月に就役し北方艦隊に編入されたばかりの最新鋭艦。2019年4月末にウラジオストックに回航され、中国との合同演習”Joint Sea-2019”に参加した。同級艦は他に3隻が完成済みで現在試験中である。さらに2隻が北方造船所で建造が始まった。4月20日過ぎの起工式にはプーチン大統領が出席した。
(余談;― 英国で2017年12月に排水量65,000 tonの新鋭空母の完成式典が行われた際にはエリザベス女王が出席された。このように他国では新鋭艦の起工/完成は重要な国家的行事とされ、元首が出席するのが習わしとなっている。我国ではどうか、海自最大の護衛艦「いずも」の進水式には、天皇陛下、総理大臣はおろか防衛大臣も出席せず、防衛省から副大臣が出席しただけであった。日本が普通の国になるのは何時のことか?)
ロシアが期待する本艦は前級のソブレメンヌイ級駆逐艦の後継艦で、満載排水量4,500 ton、全長135 m、速力30 knot、上部構造は六角推の統合マストなど炭素繊維複合材で作られている。エンジンは巡航用デイーゼル(5,200 hp)と高速用ガスタービン(27,500 hp)を組合わせたシステムを2基搭載している。主な兵装は、艦首に130 mm速射砲1門、また艦対空ミサイルは3K96リドートで、これは短射程/15 km、中射程/120 km、超射程/200 km、の3種のミサイルを使い分けできる。対艦ミサイルは16セルにP-800やカリブルNKを搭載できる。
図18:(統合幕僚監部)
図19:(統合幕僚監部)
図20:(統合幕僚監部)
04/29 [公表] ロシア海軍艦艇の動向について
4月28日(日)午前6時ごろ、下津島南西220 kmの東支那海海域から北東に進むロシア海軍艦艇4隻を発見した。これらはその後対馬海峡を北上、日本海に向けて立ち去った。通過したロシア海軍艦艇はアドミラル・ゴルシコフ級フリゲート1隻とカリニングラード・ネフチ級補給艦、バクラザン級救難曳船、エルブラス級航洋曳船、である。これら4隻は去る4月26日に対馬海峡を南下、東支那海に入ったものと同一なのでここに写真は掲載しない。発見、追尾したのは海上自衛隊第43掃海隊所属の「ひらしま」および鹿屋基地第1航空群所属の「P-3C」哨戒機である。
―以上―