初飛行から30年、ベル・ボーイング V-22 オスプレイの近況


2020-05-15(令和2年) 松尾芳郎

 マリーン

図1:(Bell) 初飛行以来30年経過した海兵隊 MV-22B オスプレイの編隊飛行。 現在海兵隊では330機以上のMV-22Bを運用中。CH-46 (V-107)ヘリコプターの更新機である。速度は2倍、航続距離は5倍以上、輸送兵員数は2倍、搭載貨物は3倍、飛行高度は3.5倍の高性能機。

 

ベル・ボーイングが共同開発したV-22オスプレイ(Osprey)は、1989年3月19日の初飛行から30年経過したが、今でも世界で唯一の実用化に成功したテイルトローター機である。米海兵隊が制式化したのが最初、続いて空軍が採用し予定数の受領を完了、海軍が受領を開始したのは2020年、我が陸上自衛隊は2020年5月に初号機を受け取った。V-22はこれから一層の性能向上を目指して改修の段階に入る。

(The first, and only, operational military tiltrotor, the Bell-Boeing V-22 Osprey first flew more than 30 years ago, in March 19, 1989, in service with U.S. Marine Corps and U.S. Air Force, and to be deployed by U.S. Navy and Japanese Army. The V-22 is now entering a new phase of life with a series of significant upgrades.)

V-22は、垂直離着陸(VTOL) と短距離離着陸(STOL)機能を備え、通常のヘリコプターとターボプロップ機の特徴を併せ持つ、長い航続距離と高速巡航ができる航空機である。

1980年にイランに囚われた大使館員のヘリコプターによる救出作戦(Operation Eagle Claw)が失敗に終わったことを受けて、国防総省では長距離飛行・高速・垂直離発着可能な航空機の検討を始めた。1983年に国防総省は、当時のベル・ヘリコプターとボーイング・ヘリコプターが共同で提案したV-22の開発を決定した。V-22の初飛行は1989年、しかし初のテイルトローター機なので実用化までに長い期間を要した。

海兵隊ではMV-22B型機の乗員訓練を2000年に始めたが運用開始は2007年からで、当時使用中のボーイング・バートル製CH-46タンデムローター・ヘリコプターの更新機材として導入している。米空軍は、CV-22B型を2009年から輸送用に使っている。以来海兵隊・空軍のV-22は中東各地、アフガニスタンなどで実戦経験を積んできた。米海軍は1964年以来空母搭載の輸送機として39機のグラマン C-2 グレイハウンドを使っているが、これをCMV-22Bに更新、2021年から導入する。

 

飛行試験と事故

試作機は6機作られ、1号機は1989年3月にヘリコプター・モードで初飛行、同年9月には水平飛行に成功した。そして1997まで飛行試験が繰り返し行われた。その間1991-1992年に4号機と5号機が墜落する事故が起きた。1992-1993年にかけて量産に向けた設計・改修が行われ、原型機V-22B は少数初期生産(low rate initial production)として4機が作られ、1999年5月から海兵隊に引き渡された。

2000年に2件の墜落事故が発生、23名の海兵隊員が死亡し、原因究明のため一時飛行停止となった。

2005年6月には、長距離展開、高高度飛行、砂漠地帯および艦上での運用、を含む最終的な運用評価(final operational evaluation)を完了、2007年から海兵隊で配備が始まった。

前記事故を含みV-22はこれまでに12件の全損事故を起こし、合計42名の犠牲者を出している。この中には2016年12月13日沖縄キャンプ・シュワブで夜間給油訓練中にHC-130からの給油ホースにロータープロップが接触、操縦不能となり不時着水・大破、乗員2名が負傷した件も含んでいる。

 

様々な議論

開発費の上昇について様々な議論が生じた。特に空母や強襲揚陸艦に搭載するため、折畳式主翼およびローターの必要性について疑問がだされた。1986年当初の開発費は25億ドルとされたが、1988年には300億ドルに膨らみ、2008年までに270億ドルを使い、さらに量産を含めると270億ドルの追加支出が必要になっている。

2007年10月「タイム」誌は「V-22は安全性に欠け、高価格で、不適切な航空機」と非難する記事を掲載した。海兵隊は直ちに、記事の根拠とした数字は不正確で、現状を反映していない、と反論した。数年後の2011年に有力な国防シンクタンク・レキシントン研究所は、過去10年間における海兵隊が所有するヘリコプターの平均事故率と比べ、V-22はおよそ半分に過ぎないと発表した。

海兵隊のV-22の有事即応率(readiness rate)、つまり必要な時に直ぐに出撃できる割合は、2007-2010年では平均53 %だったが、2014年には80 %を超えるまでに改善した。

2005年に国防総省の“新型機の評価試験をする部局”「テステイング・オフィス(Testing Office)」が「高度500 mで両エンジン停止の場合、非常着陸は極めて困難だ」と指摘した。これに対しV-22のパイロットJustin McKinney大尉は「オートローテイションで降下せずC-130輸送機のように滑空して着陸すれば良い」と反論した。

V-22はエンジン1基が停止の場合、他のエンジンで駆動軸を介して両方のローターを回転させることができる。

上記2000年に起きた死亡事故は、VRS (vortex ring state)に起因したとされる。以来海兵隊ではパイロット訓練にVRSからの脱出方法を取り入れ、同時にV-22の飛行包絡線図(flight envelope)・「速度vs高度のグラフに飛行可能な範囲を示した図」を改定、再発を防いでいる。

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図2:(Wikipedia)VRS (vortex ring state) の図。ヘリコプターで生じ易い危険な空気力学的現象を[ VRS ]と云う。VRSが起きるとローター揚力が急減、振動が起き、姿勢制御が困難になる。ローターの先端では固定翼機の翼端と同じく下から上への渦が生じているが、状況によってはローターの内側/付け根に近いところでも下から上へ渦ができることがある。

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図3:(Wikipedia/航空ファン2010年12月号「オスプレイは危険な飛行機なのか?]Shigeru23」V-22オスプレイとH-60ヘリコプターおよびC-130輸送機の性能を飛行包絡線図で示す。V-22はヘリコプターと同じ垂直離発着ができターボプロップ機と同じ速度で飛行できる。さらにヘリの数倍の航続性能を持つ。

 

生産

2005年9月国防総省は、2012年までに月産数をそれまでの11機から24~48機に増やす大量生産を正式に認可した。合計の生産予定機数は458機で、海兵隊が360機、空軍が50機、海軍が48機。開発費を含む1機当たりの価格は1億1000万ドル(約120億円)とされた。

 

改良型MV-22C

2012年2月には、海兵隊は改良型のMV-22Cの初号機を受領した。

MV-22C、すなわち”Block C”は、悪天候下でも航法機能を維持できる新型レーダーの装備、室内環境の改善、および敵ミサイルの脅威排除のためのチャフ・フレア発射システムを含む電子装備の改良、コクピット・デイスプレイの改良、などアビオニクス全般の改良が行われている。

昨年(2019年)10月現在で、海兵隊と空軍で合計375機のV-22オスプレイが使われ、総飛行時間は50万時間を超えている。

 

設計

V-22は、離着陸はヘリコプターと同様3枚羽根のプロップローター(proprotor)を水平に/エンジンナセルを垂直にして行う。空中に浮揚するとナセルとプロップローターを前方に90度回転させ(約12秒かかる)、水平飛行に入りターボプロップ機と同じ高速飛行ができる。滑走して離着陸する場合はナセルとローターを前方に45度傾けて短距離滑走で行える。

航続距離は1,600 km)、戦闘行動半径は600 km。日本に当てはめると、東京-鹿児島間が約1,000 km、佐賀-尖閣諸島間も約1,000 kmなので、佐賀空港配備が実現すれば、尖閣有事の際は空中給油1回で到着できる。

機体構造は43 %が複合材製。ローター・ブレードも複合材である。収納時には折り畳まれ、主翼が前後方向に回転し、占有面積を小さくできる。

V-22の2台のエンジンは、ロールスロイス(Rolls-Royce)AE 1107Cで、ドライブ・シャフトで共通のセンター・ギアボックスに接続している。従って1基が停止しても他方のエンジンで両翼のローターを駆動できる。しかし、この場合ホバリングはできないので短距離着陸をすることになる。

AE 1107Cエンジンは、軸馬力6,000 shpだが、RRが提案するBlock 3改修をすれば8,000 shpにパワーアップできる。

コクピット・アビオニクスは、多機能デイスプレイ(MFD)4つと共用の中央デイスプレイ(CDU)から成り、前方視認用赤外線センサーの情報などから、戦闘や航法に必要なすべての情報が表示される。

オートパイロットは、CMS(Cockpit Management Sys)のフライト・デイレクター・パネルに接続されていて、前進飛行中に高度が15 mになると自動的にホバリングに入る。

キャビンは非与圧なので高度10,000 ft (3,300 m)以上になると乗員は酸素マスクを着ける。

フライト・コントロール・システムは3重のフライ・バイ・ワイヤで、損傷するとコンピューターが自動認識、損傷箇所を分離してシステムを正常に維持する。

ナセル・ローターが90度上を向くヘリコプター・モードでは、コンピューターがローター・ブレードの迎え角をヘリコプターと同じように周期的に変える。水平飛行時には、フラップとエルロン兼用の”Flaperons”、方向舵、昇降舵、を普通の飛行機と同じようにコントロールする。

ナセルは97.5度まで動かして後退飛行もできる。短距離離陸をするにはナセルを80度に傾けて離陸することも可能( 80 度ジャンプと呼ぶ)、これで早く高度とスピードを上げることができる。

 

MV-22Bの諸元

乗員 :3名

兵員 :24名(座席)

貨物 :室内に20,000 lbs (9 ton)または機外に15,000 lbs (6.8 ton)吊るすことが可能

全長 :17.5 m

全幅 :14 m

高さ :6.73 m (エンジンナセル垂直時)

ローター直径:12 m

自重 :14.4 ton

最大離陸重量 :21.5 ton (垂直離陸時)

最大離陸重量 :25 ton (短距離離陸時)

巡航速度 :280 kt (518 km/hr)

航続距離 :860 n.m. (1,590 km)

上昇限度 :25,000 ft (7,600 m)

 

防衛省発行「MV-22オスプレイ – 米海兵隊の最新鋭の航空機 - 」にやさしい解説があるので参照されたい。

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図4:(Wikipedia)2012年AirShow San Diegoで展示されたV-22のコクピット。AirShow San Diegoは毎年6月、民間団体 “Commemorative Air Force(南軍記念空軍)サンデイゴ飛行隊”が主催してカリフォルニア州南部のGillespie飛行場で行っている。

 

海兵隊MV-22B・配備目標は360機

海兵隊のMV-22Bは、兵員、装備品、の輸送が主任務で、艦艇や地上基地から戦闘員を前線に送り戦闘を支援する。MV-22Bは、これまで使われてきたCH-46Eタンデムローター・ヘリコプターの更新用で、速度は2倍、航続距離は6倍、搭載能力は3倍になる。

運用開始は2007年6月で、同10月から2009年4月にかけてVMM-263、VMM-162、VMM-266の各部隊がイラクに展開した。

海兵隊はこれまでに330機+を受領、米本土、英国、日本など各地に展開している。

基本のV-22は、将来の改良に備え、各システムはオープン・アーキテクチャーになっており、性能向上や信頼性向上の改修を組み入れ易くしてある。海兵隊は、最新のBlock ”C”改修を全機に適用すべく検討してる。この類の新技術改修は4-6年毎に実施することを想定している。

海兵隊が実施予定・検討中の改修候補は;―

・Block “C”への改修

・ナセルの改良、ナセル内のワイヤボックス10個を、配線を新しくして2個に減らし、出撃即応率(readiness rate)を10 %向上する。またナセル構造を強化する

・パイロットの視認性改善、操縦特性や視認増強システムおよびセンサーに関わるフライト・コントロール・システムのロジックを改良する。

・生残性増強用の装置の取付け、対赤外線対抗装置AAQ-24(V)、新しいミサイル来襲警報装置の取付けと、ミサイル回避用フレア・チャフ散布装置(countermeasures dispenser)と警報表示装置の改良をする。

・共同交戦能力のデジタル化、既存のLink 16, CDL, ANW2, およびTTNT datalinkに加えてMAGTF Agile Network Gateway (MANGL)を搭載する。サテコムを利用した視程外視認装置の採用。

沖縄県普天間基地に展開する第36海兵隊飛行団(MAG-36=Marine Aircraft Group 36)は、「第3海兵隊遠征軍(3rd Marine Expeditionary Force)/うるま市」の指揮下にあり、MV-22B, C,で構成するVMM-262、VMM-265の両航空隊からなる。

海兵隊のMV-22航空隊は、頭文字がHMX、VMM、VMMT、などの部隊で合計16部隊あるので、1航空隊のMV-22配備数は20機前後と見られる。

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図5:(Seaforces.org/Naval Information) VMM-262 航空隊のMV-22Bオスプレイが米海軍強襲揚陸艦ボノム・リシャール(USS Bonhomme Richard/ LHD 6)に進出した際の様子(2016年撮影)。ボノム・リシャールは、ワスプ級揚陸艦の6番艦、満載排水量40,500 ton、上陸部隊1,800名を輸送可能。佐世保を母港としていたが、2018年からサンデイゴでF-35B搭載のため改修工事に入っている。

 

空軍CV-22B・配備は50機

空軍では”Special Operation Command /特殊作戦航空軍”用としてCV-22を採用している。1980年にイランに囚われた人質52名を救出する作戦で、ヘリコプターがC-130輸送機に衝突・兵士8人が犠牲となった教訓から、長距離飛行が可能で、高速で飛び、垂直離発着ができる航空機V-22の開発が始まった。

特殊作戦部隊用として2機のCV-22がエドワーズ空軍基地に到着したのは2000年9月、そして2006年8月からカートランド空軍基地(Kirtland AFB, New Mexico)の第58特殊作戦航空隊で訓練が始まった。2019年末までに全50機が引き渡された。

CV-22には、地表追随レーダー(terrain-following radar)、前方視認赤外線センサー(forward-looking infrared sensor)が付いている。

空軍が実施予定、検討中の改修プログラムは;―

・Block “C”への改修

・ナセルの改良、ワイヤリング改修、構造改修は海兵隊と同じ、さらにインレットに砂塵分離装置、排気ダクトに赤外線減衰装置を取り付ける。

・APQ-187 Silent Knight Radarの装備、このレーダーは、地表追随・地表衝突回避(TF/TA = Terrain Following, Terrain Avoidance)機能と気象レーダー機能を持ち、敵の強力な防空網を高速、低空飛行で突破、安全に任務を遂行するための装置である。

・展開能力の強化、世界各地へ迅速に展開するため、防氷装置の改良、各地の空域情報の搭載、エンジン性能の向上、軽量化、アビオニクスの改善、等を図る。

2018年4月には5機のCV-22Bが横田基地に到着した。日本周辺で生じる不測の事態に対処するため合計10機が配備される予定。

空軍では、CV-22Bを飛行試験航空隊を入れて5個航空隊に配備している。各航空隊へは10機程度配備と推定される。

USAF CV-22

図6:(U.S. .Air Force)2015年英国ファンボローで開催の王立国際軍事航空ショー(RIAT=Royal International Air Tattoo) でローパスをする米空軍第7特殊作戦航空隊( 7th Special Operations Squadron) 所属のCV-22Bオスプレイ。同航空隊は英国サフォーク(Suffolk)・ミルデンホール(Mildenhall) 英空軍基地に駐留している。

 

海軍CVM-22B・配備目標は48機

海軍のCVM-22Bは全て改良型のCVM-22Cとなり、前線・洋上に展開する空母、強襲揚陸艦などに兵員、物資を輸送するのが主任務で、併せて海兵隊の活動を補完する役を担う。現在使用中の空母搭載輸送機C-2Aグレイハウンドの代替に導入する。

CMV-22Cは、6,000 lbs (2.7 ton) の人員・貨物を搭載して1,165 n.m. (2,150 km)の距離を飛行可能、これは洋上に展開する空母への輸送ミッションに必要不可欠な性能である。

CVM-22B初号機は、2020年1月24日にベル・テキストロン(Bell Textron)のアマリロ(Amarillo, Texas)工場で初飛行をした。これから“飛行試験・評価部隊(HX-21)に引き渡され試験が行われる。空母への配備開始は2021年の予定。

海軍が実施予定、検討中の改修プログラムは;―

・航続距離の延伸、上述の通り。

・燃料タンク容積の増加、”C”型では主翼内に2箇所タンク増設と、スポンソン前方のタンクを大きくし、離陸重量を52,600 lbs (垂直離着陸時)、57,000 lbs (短距離離着陸時)に増やす。

・システムの改良、燃料投棄システム、通信システム、貨物積卸用照明システム、などの改良をする。

海軍用1号機

図7:(U.S. Navy) 海軍向けCVM-22B初号機の初飛行。

 

陸上自衛隊・配備目標は17機

2015年5月5日(平成27年)、米政府は「17機のV-22をIRセンサー、ミサイル警報装置など予備部品と乗員訓練費用を含め推定約3,300億円で日本に売却することを決めた。初回の発注は2015年7月5機である。この初号機が2020年5月8日に岩国に到着した。

陸自用オスプレイは、海兵隊向けの最新型MV-22Cと同じで、レーダーを新型に換装、最新のアビオニクスを搭載している。

陸自ではこれを汎用輸送機として運用する。佐賀空港を基地にする予定だが、地元との調整が遅れているため、当面は木更津駐屯地に暫定配備する。木更津駐屯地は千葉県木更津市海岸にある陸自駐屯地。陸自第一ヘリコプター団がCH-47Jヘリコプターを4個飛行隊、UH-60JAヘリコプターを1個飛行隊配備している。2020年3月にはV-22オスプレイを運用する輸送隊「第107および第108飛行隊」が新設された。佐賀基地の準備が整えばこれら両飛行隊は佐賀に移転する。

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図8:(陸上自衛隊)米東部ノースカロライナ州ニューリバー(New River, Jacksonville, North Carolina)海兵隊航空基地で訓練中の陸自MV-22、海兵隊仕様と同じ。整備担当の笹山一尉は「オスプレイは電子機器の塊だ」と評し、パイロットの竹内三佐は「V-22の安全性を知ると、前に乗っていた機体は怖くて乗れない」と笑う。

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図9:2020年5月8日、民間貨物船で岩国航空基地に到着した陸自MV-22。3枚羽根のプロップロータは回転直径11.6 mの複合材製で、90秒ほどで折り畳まれ主翼が前後に90度回転してハンガーなどに収納できる。

終わりに

V-22は、海兵隊が沖縄普天間基地、空軍が横田基地、そして陸自が千葉県木更津基地へそれぞれ展開している。普天間基地の部隊は名護市辺野古施設が完成すれば移転する、また木更津基地の陸自部隊は地元の了解が得られ次第佐賀空港に移転する。

辺野古への移転、佐賀への移転、いずれも左派系のジャーナリズムが、タイム誌の報道(2007年10月)などを論拠に反対を唱え、反対運動を扇動、このためはかばかしく進展していない。1例を挙げると元朝日新聞記者田岡俊次氏は、騒音がCH-46輸送ヘリより大きいとして木更津配備に反対した(2010年)。事実は逆でV-22の方が静かなことが明らかになっている。

ここまで述べてきたように、安全性の問題はすでに解決済みで350機以上が運用され総飛行時間が50万時間を超えていることがそれを証明している。騒音については在来ヘリより少なく問題ではない。

V-22の配備に反対するのは、中国を利する以外の何物でもない。中国海警局艦艇による尖閣諸島周辺領海・接続水域への侵犯は連日続き、今日現在で31日間連続、と報じられている。

 

―以上―

 

本稿作成の参考にした主な記事は次の通り。

Aviation Week April 20-May 3, 2020 page 43 “Tiltrotor Takeover” by Lee Hudson

Aviation Week April 20-May 3, 2020 page 45  “Tilting Into the 2020s”

Navy Naval Maritime Defense Industry 29 February 2020 “Bell-Boeing contract to deliver two MV-22B Osprey tiltrotor V/STOL for US Marine Corps”

Wikipedia “Bell Boeing V-22 Osprey”

Wikipedia “V-22(航空機)“

Marine Aviation “V-22 Osprey”

NAVAIR update May 2020 “MV-22B Osprey”

NAVAIR update May 2020 “CVM-22B Osprey”

Airman June 15, 2019 “CV-22 Osprey”

Defense World Net. May 8, 2020 “Osprey V-22 Tilt-rotor Aircraft Meant for JGSDF Arrive in Japan”

Dallas Business Journal Jan 24, 2020 “New V-22 variant made by Bell Boeing achieved first flight” by Evan Hoopfer

Jane’s Defense Weekly 11 December, 2019 “Bell-Boeing delivers first Common Configuration V-22” by Gareth Jennings

防衛省発行「MV-22オスプレイ – 米海兵隊の最新鋭の航空機 - 」