2025年12月13日(令和7年) 松尾芳郎
令和7年11月、我が国および台湾周辺における中露軍の活動は高い水準のまま。これに対し我国および同盟諸国は、警戒を緩めることなく抑止力強化に努めている。
(China’s PLA and Russian Forces military drill around Japan and Taiwan in November were same level as previous . Japan and allies are putting defensive actions against the hostile. Following are the details of major issues.)
防衛省および各幕僚監部、米第7艦隊などが発表した11月における我国周辺の中露両軍の軍事活動および我国と同盟諸国軍の対応は以下の通り。発表日に発表機関の記載がないのは全て「統合幕僚監部」発表の件である。
中露軍の動向
- 11月4日 発表 中国海軍情報収集艦、太平洋から大隈海峡を通過、東シナ海へ
11月4日早朝、「ドンデイアオ(東調)」級情報収集艦(796)が太平洋から大隈海峡を通過、東シナ海に向け立ち去った。同艦は、10月4日に津軽海峡を通過日本海から太平洋に出ている、従って本州を一周し帰投した。

図1:(統合幕僚監部)「ドンデイアオ(東調)」級情報収集艦(796)「東調」級情報収集艦。満載排水量6,000 ton、長さ130 m、速力20 kts、艦尾にヘリコプター発着甲板。中央に大型レーダーがあり1000 km範囲の弾道ミサイルや衛星の追跡が可能。艦橋にある高さ46 mの4角錐マストには、HFからX波帯までの無線通信傍受、レーダー波受信など40種以上の各種アンテナ、あらゆる電子信号を傍受。「815型」1隻と改良型の「815A型」(6,600 ton) 4隻、「815A-II型」4隻がある。

図2:(統合幕僚監部)「ドンデイアオ(東調)」級情報収集艦(796)の航跡。
- 11月7日 防衛省発表 北朝鮮日本海に向け弾道ミサイルを発射
11月7日昼過ぎ、北朝鮮は北朝鮮西岸・平安北道・大館から弾道ミサイル1発が発射を発射、最高高度50 km、450 km飛翔して日本海北部に設置した標的に着弾した。我国EEZ(排他的経済水域)内に影響はない。
防衛省は、我国、地域の安全を脅かすもの、として北朝鮮に対し厳重抗議した。
韓国軍によると、5日に韓国釜山に米第7艦隊空母「ジョージ・ワシントン(CVN-73)満載排水量10万4千トン」が入港していおり、これに反対して武力誇示したもの、と受け止めている。

図3:(防衛省)10月7日北朝鮮が発射した弾道ミサイルの航跡。
- 11月10日 発表 中国海軍情報収集艦、東シナ海から大隈海峡を通過、太平洋へ
11月8日早朝深夜、中国海軍、別の「ドンデイアオ(東調)」級情報収集艦 (794)が東シナ機から大隈海峡を抜け太平洋に進出した。

図4:(統合幕僚監部)ドンデイアオ(東調)」級情報収集艦 (794)
- 11月12日 発表 中国軍艦艇3隻、東シナ海から大隈海峡を通過、太平洋へ
11月11日 早朝に中国海軍レンハイ級ミサイル駆逐艦(103)、同日午後にジャンカイII級フリゲート(547)およびフチ級補給艦(902)、がそれぞれ東シナ海から大隈海峡を通過太平洋に進出した。
レンハイ級(南昌級)ミサイル駆逐艦は満載排水量13,000 ton、世界最大のミサイル駆逐艦、装備も充実しているため米海軍では「巡洋艦」に位置付けている。同型艦は8隻が就役済み、4隻が建造中。艦番号(103)は「鞍山」で2021年11月就役、北海艦隊に所属している。

図5:(統合幕僚監部)レンハイ級(南昌級/055型)ミサイル駆逐艦「鞍山(103) 2021年11月就役。満載排水量13,000 ton、最大速力32 kts、全長180 mの大型艦、70口径130 mm単装砲、ミサイル垂直発射筒(VLS)は64セル+48セル、その他の装備を含め前級「昆明(052D)」より大きく性能が向上した。中国最新のイージス艦で同型は8隻就役中、4隻追加する予定。

図6:(統合幕僚監部)ジャンカイ(江凱) II級フリゲート(054型)は、満載排水量4,000 ton、全長134 m、32セルVLSに対空・対潜ミサイルを搭載する。同型は40隻ほどが就役。

図7:(統合幕僚監部)「903」型補給艦とも呼ぶ。「903」型は満載排水量2,0500 ton、改良型の「903A」型は23,000 ton。長さは178.5 m、速力20 kts。門型ポストが前後に2基ずつあり、前が燃料用、後ろがドライカーゴ用、後部はヘリコプター甲板になっている。写真は「東平湖(902)」2015年就役。
- 11月17日 ロイター通信報道 中国海警局艦艇、尖閣諸島海域を通過
中国海警局は、「権利執行パトロール」のため、11月16日に所属艦隊が尖閣諸島海域を通過した、と発表した。これは、高市早苗首相が7日の国会答弁で「台湾有事は日本の存立危機事態になる」と述べたのに反対の意思表示をするため、と述べた。
海警局の1307艦隊が尖閣諸島魚釣島領海内に侵入パトロールを実施した、これは中国の権益を守るために行った合法的な活動、と主張した。
”1307艦隊“とは何を意味するか不明だが、第11管区海上保安本部によると、14日から26日までの12日間、「海警1307」「海警1303」「海警1305」「海警1302」の4隻が尖閣諸島領海外の接続水域を連続して航行しているので、これを指すものと思われる。4隻はいずれも機関砲を搭載、海保巡視船は領海に侵入しないよう警告、監視を強めている。
一方台湾国防部によると、11月16日午前、台湾周辺に中国軍航空機30機と艦艇7隻が展開し、台湾政府に威圧的活動を繰り返した。

図8:(海上保安庁)尖閣諸島海域の地図。
- 11月17日発表 中国軍無人機が東シナ海から与那国島―台湾間の海峡を通過・往復
11月15日午後、中国軍無人機が東シナ海から与那国島―台湾間の海峡を通過太平洋に進出、台湾東の海上で旋回飛行をした後、反転、往路と同じ経路で東シナ海に戻った。
- 11月25日発表 中国軍無人機が東シナ海から与那国島―台湾間の海峡を通過・往復
11月24日、午前から午後にかけて中国軍無人機が与那国島―台湾間の海峡を通過太平洋に進出、台湾東の海上を飛行した後、反転、往路と同じ経路で東シナ海に戻った。

図9:(統合幕僚監部)11月24日、中国軍無人機の飛行経路。11月15日もほぼ同じ経路で飛行した。
- 11月30日Newsweek日本語版報道 中国、台湾侵攻時、「スターリンク」妨害のために行う電子戦シミュレーションを実施

図10:(N T Tドコモ)「スターリンクと」は、低高度軌道を周回するブロードバンド・インターネット。これを導入すると僻地の砂漠・山間部でも高速度インターネットが接続できる。イーロン・マスク氏が率いるSpaceX社が提供するシステム。

図11:(Space X)地球の低軌道(高度550 km)を回るスターリンク衛星。平板上の衛星本体と電源となるソーラー・パネルで構成されている。

図12:(SpaceX)次世代アウターリンク衛星「V2 Mini」。2023年2月から第2世代衛星の先行型「V2 Mini」の打上げが始まった。20基以上の衛星を積み重ね「ファルコン9」ロケットで打上げる。第2世代衛星は周波数の高いEバンド(60~80 GHz帯)を使うので通信容量が第1世代改良版「V 1.5」の4倍になる。
中国の研究者たちが、台湾侵攻の際、台湾軍が米国スペースXが展開している衛星通信網「スターリンク(Starlink)」と通信できないようにする電子戦の方法を検討している。中国チームは、中国東部の地域で高高度空間にジャマーを展開、台湾と同じ広さの区域で「スターリンク」を妨害するするには約1,000機の無人機/ジャマーが必要になると言っている。
「スターリンク」は、高度550 kmの地球低軌道に5,000基以上の通信衛星を展開する世界最大の衛星通信網である。2018年からテストフライトが始まり、2020年には北米とヨーロッパで運用を開始、2023年夏には日本全域がサービス提供地域となった。
ロシアのウクライナ侵攻が始まると(2022年2月21日)、ウクライナ軍の通信網を維持するためウクライナ政府はスペースX社イーロン・マスクCEOに「スターリンク通信衛星サービス」の提供を要請した(同年2月26日)。マスク氏は要請の10時間後にサービスをスタート、ウクライナ軍への支援を開始しスターリンク受信端末5,000台を即時に供与した。これでロシアに対する反撃で大きな効果を上げている。スターリンク端末の供与はその後も増え今では1万5000台になっている。
中国政府は、ロシアのウクライナ侵攻が遅々として進まないことから、「スターリンク」の活用を安全保障上の脅威と見做し、台湾に対して通常戦力に加え高度な電子戦を加えることに力を入れている。
北京理工大学と浙江大学の研究チームは学術誌「システム工学と電子技術」で調査結果を発表した(2025-11-5)。
「スターリンク」は、これまでの静止衛星とは異なり数千の衛星が低軌道で地球を周回しているため妨害や撃墜が困難である。またフェイズド・アレイ・アンテナで地上設置端末と衛星との通信周波数を制御できるため外部からの妨害に強い。
中国研究チームは、高度数十km以下の空間に5~9 km間隔で無人機・気球などを雲のように飛ばし空を覆う「クラウド妨害」手法で、干渉電波を発信・電磁膜を発生「スターリンク」を妨害することを提案している。台湾全土は36,000平方キロあるので、これをカバーするには高出力の妨害ドローン9000基以上が必要になると試算している。
米国は台湾に武器輸出を続けているが、台湾有事に際してどのような対応をするか、現状は曖昧戦略を保ったまま。台湾軍に対し「スターリンク」の使用許可を与えるか、が鍵となる。
台湾有事は日本有事に直結する、他人事では済まされない。
我国及び同盟諸国の対応
- 10月30日 陸上幕僚監部発表 イタリア陸軍主催空挺演習(マングスタ25)に参加
2025年11月7日〜28日の間、陸上自衛隊は、ヨーロッパ本土で初の実働訓練となるイタリア陸軍主催の多国間空挺演習「マングスタ25 (Mangusta 25)」に参加した。参加したのは、日本、イラリア、フランス、ドイツ、ポーランド、スペイン、イギリス、の各国空挺部隊。日本からは習志野第1空挺団が参加した。訓練参加に合わせて第1空挺団長がイタリア陸ギュン空挺部隊指揮官と懇談し、NATO軍との連携強化につき意見交換をした。
演習箇所はイタリア・トスカーナ州シエナ県、ピサ県、リボルノ県など

図13:(陸上幕僚監部)イタリア陸軍主催の多国間空挺演習「マングスタ25 (Mangusta 25)」に参加した陸自第1空挺団。
- 11月4日 海上幕僚監部発表 西太平洋でオーストラリア海軍と共同訓練(トライデント25)に参加
11月1日、2日の両日、九州南方の海域で海自護衛艦「ありあけ (DD-109)」満載排水量6,100 ton、、潜水艦、P-1哨戒機は、オーストラリア海軍ミサイル駆逐艦「ブリスベン ( HMAS Brisbane)」と共同訓練「トライデント25 (Trident 25)」を実施した。

図14:(海上幕僚監部)「トライデント25」に参加した手前から「海自潜水艦」、同駆逐艦「ありあけ (DD-109)」、豪ミサイル駆逐艦「ブリスベン(HMAS Brisbane)」。
- 11月5日 海上幕僚監部発表 九州南方および東シナ海でアメリカ海軍空母打撃群と共同訓練
11月2日〜同4日の間、四国南方太平洋から東シナ海にかけての海域で海自イージス艦(ミサイル駆逐艦)「はぐろ(DDG-180)」満載排水量10,250 tonは、横須賀基地を母港とする米第7艦隊空母打撃群「ジョージ・ワシントン (USS George Washington / CVN-73 )」満載排水量104,200 ton、ミサイル巡洋艦「ロバート・スモールズ (USS Robert Smalls / CG-62」満載排水量9,460ton、ミサイル駆逐艦「ミリウス (USS Milius / DDG-69)」満載排水量8,400 ton、などと共同訓練を実施した。

図15:(海上幕僚監部)11月2日〜4日、東シナ海・太平洋海域で共同訓練を行う米空母「ジョージ・ワシントン」と海自ミサイル駆逐艦「はぐろ」
- 11月7日 海上幕僚監部発表 五島列島沖東シナ海で海上保安庁と共同訓練
11月6日、海上自衛隊佐世保基地所属のミサイル艇「おおたか (PG-826)」満載排水量240 ton、速力44 ktsは、海上保安庁第7管区海上保安本部巡視船「あそ」、「まつうら」、「あさじ」、と九州西部東シナ海に面した五島灘海域で共同訓練を実施した。
訓練内容は「運動要領」、「共同追跡・監視」、「停戦措置」など。
「おおたか」ミサイル艇:排水量240 ton、速力44kts、76 mm速射砲と90式SSM連装発射筒2基を備える。「はやぶさ」型ミサイル艇6隻の3番艇。
「あそ」型巡視船 :「1000 ton型PL」と呼ばれ、総トン数770 ton、長さ79 m、ウオータージェット推進器4軸で速力30 kts以上、40 mm機関砲1基を備える。同型艦は3隻。
「まつうら」型巡視船 :「350 ton型PM」で、総トン数350 ton、長さ55 m、速力16 kts、20 mm機関銃1基を備える。同型艦は5隻。

図16:(海上保安庁)海自・海保の共同訓練の様子。手前から海自「おおたか」、海保「あそ」、同「まつうら」。
- 11月7日 海上幕僚監部発表 令和7年度アメリカ海軍と機雷戦訓練、掃海特別訓練
11月16日〜26日の間、海上自衛隊は、宮崎県沖の日向灘海域で令和7年度機雷戦訓練・掃海特別訓練を米海軍と共同で実施した。参加部隊は次のとおり、
海上自衛隊:掃海母艦2隻、掃海艦2隻、掃海艇11隻、MCH-101哨戒ヘリ 2機、佐世保および沖縄基地の水中処分隊隊員
米海軍 :第7機雷戦群所属のMH-53Eシードラゴン(Sea Dragon)対機雷戦ヘリコプター2機、第5機動水中処分隊の水中処分員およびUUV操作員など
訓練項目は、機雷敷設、機雷掃海、機雷掃討、および機雷水中処分など。
海自掃海母艦:
海上自衛隊は1998年以降、うらが型掃海母艦・満載排水量6,850 ton 2隻「うらがMST463」と「ぶんご MST-464」を運用中。「うらが」は第1掃海隊/横須賀基地、「ぶんご」は第3掃海隊/呉基地に所属している。航空掃海具Mk. 105を投入・収納する機能、ヘリコプター離発着支援機能、機雷敷設機能、などを備える。

図17:(海上自衛隊)掃海母艦「うらが/MST 463」。基準排水量5,700 ton、長さ141 m、速力22 kts。艦尾甲板はヘリコプター甲板、艦尾中央の大型ドアは航空掃海具の出入れ用、両側の小型ドアは機雷敷設用になっている。主機は三井12気筒デイーゼル・エンジン2基/2軸スクリューで出力19,800 hp。
MCH-101哨戒ヘリコプター:
イギリスおよびイタリアに本拠がある「レオナルドUK(Leonardo UK)の前身「アグスタ・ウエストランド(Agusta Westland)」が開発した「AW101」改め「EH-101」多用途ヘリを基にして、国産の掃海ミッション・システムを搭載した「掃海・輸送ヘリコプターである。川崎重工がライセンス生産・改造を担当している。
岩国基地第111航空隊に10機配備されている。また海自南極観測艦「しらせ」の艦載ヘリとして3機が配備されている。

図18:(海上自衛隊)MCH-101 全備重量14.6 ton、エンジンはロールスロイス・ツルボメカ製のRR RTM322 出力2,150 軸馬力を3基、長さ22.8 m、巡航速度278 km/hr、航続距離740 km。ローターは折り畳み式で艦内収容ができる。
MH-53Eシードラゴン(Sea Dragon)対機雷戦ヘリコプター:
MH-53Eは、対機雷戦と大量輸送のミッションを行うのが役目で、世界最大のヘリコプター。
原型の輸送型「CH-53」のエンジンは2台だが、これを3台にした「CH-53E Super Stallion」が出現、これを基にして対機雷戦ヘリコプターとしたのが「MH-53E Sea Dragon」である。エンジンは、T64-GE-416 連続出力3,700軸馬力が3基になり、馬力が飛躍的に向上、ローターブレード径を2 m伸ばし24 mにし、枚数を7枚にしてある。これで搭載重量は16.3 tonに増大。
海上自衛隊では1989年から「MH-53E」11機導入したが、稼働率が悪く2017年に全機退役し、MCH-101に更新されている。

図19:(U.S. Navy photo by Lt. Comdr. John L. Kline)Mk 105磁気掃海具を曳航するMH-53Eシードラゴン・ヘリコプター。最大離陸重量31.6 ton、巡航速度280 km/hr、最大曳航能力(掃海用具)11.2 ton、高速距離1,200 km。
- 11月7日 海上幕僚監部発表 哨戒艦1番艦「さくら」、2番艦「たちばな」の進水式
11月13日ジャパン・マリン・ユナイテッド社横浜磯子工場で新型哨戒艦2隻「さくら」と「たちばな」の命名式・浸水式が挙行された。いずれも海上自衛隊では初めてとなる艦級「哨戒艦 (OPV=offshore patrol vessel)」である。
「哨戒艦 (OPV)」は、2018年発表の「31中期防」で日本周辺海域の警戒監視を強化することが決定され、これに基づいて新艦種として開発が始まった。
基準排水量は1,900 ton、艦尾にはヘリコプター発着に対応した多目的甲板、低速で長期間監視を行うため減搖水槽を装備する。艦首にはバウスラスターがあり、タグボートの助け無しに独力で接岸できる。推進機関は、CODLAD方式、巡航時はジーゼル・エレクトリック電気推進、高速時にはジーゼル・エンジンで機械駆動方式で航行する。最大速力は25 kts。兵装は艦首に30 mm機関砲1門、と現在開発中のコンテナ収納式対艦ミサイルを搭載する予定。多目的甲板からは米国Shield AI社開発のVTOL式無人機「MQ-35A」V-BATの運用を決めている。(2025年度予算で6機発注済み。

図20:(海上自衛隊)2025年11月13日挙行の進水式での1番艦「さくら/OPV-901」とその後方の2番艦「たちばな/OPV-902」。これから艤装が行われ、竣工予定は2027年初頭。続いて3番艦、4番艦の建造が始まっており進水式は2026年3月に予定。

図21:(Yahooニュース・高橋浩佑デイプロマット東京特派員)海上自衛隊に導入する「哨戒艦」。31中期防で10年間で12隻の導入が決まっている。
- 11月10日 海上幕僚監部発表 グアム島周辺で日・米・豪・印共同訓練「マラバール25 (Malabar 25)」
11月11日〜同18日の間グアム島およびその周辺海空域で、海自艦艇・航空機は、米海軍、インド海軍、オーストラリア海空軍、と共同訓練「マラバール25 (Malabar 25)」を実施した。目的はインド太平洋区域で中国軍に進出が異常に高まるのを受けて、これを阻止すべく行われた。
参加したのは;―
海上自衛隊:IPD25所属のヘリ空母「ひゅうが (DDH 181)」、「P-1」哨戒機
インド海軍:フリゲート「サヒヤードリ /INS Sahyadri (F-49)」
オーストラリア海空軍:フリゲート「バララット/HMAS Ballarat (FFH 155)」、哨戒機「P-8A」
アメリカ海軍第7艦隊機動隊 (7th Fleet Task Forces):ミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド / USS Fitzgerald (DDG 62)、潜水艦、哨戒機「P-8A」
訓練項目は対潜戦、対水上戦、負傷者移送訓練、など
- 11月20日第7艦隊司令部発表 グアム島周辺でオーストラリア、インド、日本、アメリカ海軍が共同訓練「Malabar 2025」
共同訓練「マラバール」は、1992年にインドと米国海軍で始まったが、その後インド・太平洋区域の軍事緊張が高まるのを受け、日本とオーストラリアが参加するようになり今年(2025)は29回目になる。日米豪印4カ国で行うようになってから6回目になる。今回訓練の主催は今回は米国だが、4カ国の持ち回りで行っている。
米海軍第15駆逐艦隊 (DESTRON 15=Destroyer Squadron 15)司令官デイブ・ハルジャック(Dave Huljack)大佐は、今回の演習に参加した各国軍を歓迎する、と述べた。

図22:グアム周辺で行われたオーストラリア、インド、日本、米国、4カ国共同訓練「マラバール2025」の様子。海自ヘリ空母「ひゅうが」(右)を先頭に米海軍ミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」、インド海軍フリゲート「サヒヤードリ」、オーストラリア海軍フリゲート「バララット」(左)の順。
- 11月10日 海上幕僚監部発表 フイジー周辺でフイジー海軍と共同訓練
令和7年度インド太平洋派遣(IPD 25)部隊は、フイジー海軍と連携を強化するため、11月3日〜同7日の間、フイジーの首都スパ周辺の海域で、立入検査訓練および舟艇整備訓練を実施した。
- 11月11日 防衛省発表 カナダ海軍 東シナ海で北朝鮮船舶の瀬取り防止活動
国連安保理決議で禁止されている北朝鮮船籍の「瀬取り」など違法な活動を防ぐためカナダ海軍は哨戒艦「マックス・バーネイズ (Max Bernays)」を11月上旬横須賀基地に派遣、我が国周辺海域で警戒監視活動を実施した。我国防衛省も同様な取組みを実施中なのでカナダ海軍の活動を歓迎している。
カナダ海軍哨戒艦「マックス・バーネイズ (Max Bernays)」は、2024年4月就役の新鋭艦で「ハリー・デウオルフ」級の3番艦。満載排水量6,660 ton、長さ103.6 m、幅19 m、最大速力17 kts。哨戒艦だが海上自衛隊の「さくら」型(長さ95m、基準排水量1900 tonより格段に大きい。同艦は単なる哨戒艦ではなく「極地哨戒艦 (AOPV= Arctic Patrol Vessel)」で、北極海での監視活動ができるように作られている。すなわち氷海でも氷を割りながら速度3 ktsで航行できる。艦尾には20 ton級と8 ton級クレーンを装備し車輌などの出し入れができる。さらにCH-148ヘリコプターを搭載、兵装はBAE Systems製25 mm機関砲1問を搭載している。
今回の訪日は、8月に母港カナダ太平洋岸のブリテイッシュ・コロンビア州ビクトリア(City of Victoria)のエスカイモルト(Esquimalt)海軍基地を出航、北極海、太平洋、東シナ海での活動を行い、来日までの間、海自と米海軍共同演習「ANNUAKEX 25」や日加共同演習「KAEDEX」を実施して、横須賀基地を訪問した。
カナダ海軍は、国際法に戻る活動や自由で開かれた国際秩序の維持に毅然とした態度で臨む姿勢を明確にしていおり、数年前から日本周辺で我自衛隊との共同訓練を増やしている。

図23:(カナダ国防省)カナダ海軍哨戒艦「マックス・バーネイズ (Max Bernays)」は、満載排水量6660 ton、長さ103.6 m、幅19 m、氷海の航行能力を持つ大型艦。
- 11月13日 陸上幕僚監部発表 習志野演習地・横田基地で米空軍機からパラシュート降下訓練
陸上自衛隊習志野基地・第1空挺団は、沖縄県など島嶼に対する中国軍などの攻撃等に対処するため、令和7年度第5回となる米軍機からのパラシュート降下訓練を11月5日に実施した。場所は習志野演習場および米空軍横田基地。
- 11月13日 陸上幕僚監部発表 11月5日から北海道大演習場でイギリス陸軍と実働訓練「ビジラント・アイルズ25 /Vigilant Isles 25/島嶼警戒25」を実施中
[令和7年10月、我国周辺での中露軍活動と我国/同盟諸国の対応]を参照する]

図24:(陸上幕僚監部)北海道で行われたイギリス陸軍との共同訓練「ビジラント・アイルズ25」。
- 11月13日 海上幕僚監部発表 海自 IPD 25部隊は南シナ海でマレーシア海軍と共同訓練「MALPAN」
令和7年度インド太平洋派遣(IPD 25)部隊は、マレーシア海軍と連携を強化するため、11月11日・12日の両日、コタキナバル港内と南シナ海で共同訓練を実施した。参加したのは海自護衛艦「あけぼの/ DD-108」 満載排水量6,100 ton(IPD 25第4水上部隊)とマレーシア海軍哨戒艦「スランゴール (Selangor / 176)」。訓練項目は停泊フェイズでは「立入検査」、洋上フェイズでは「洋上移送訓練」と戦術運動。
哨戒艦「スランゴール (Selangor / 176)」は、ドイツのブロム・ウント・フォス社 (Blohm & Voss GmbH)が製造する「MEKO A 100」型フリゲートの系列艦で、「MEKO 100 RMN」“クダ級哨戒艦” 6隻の6番艦である。基準排水量1,650 ton、長さ90.1 m、速力24 kts。兵装は76 mm口径速射砲1門と30 mm機関砲1門。

図25;(海上自衛隊)11月13日南シナ海で海自護衛艦「あけぼの (DD-108)」(手前)はマレーシア海軍哨戒艦「スランゴール (176)」(左)と共同訓練を行なった。
- 11月14日 海上幕僚監部発表 沖縄南方で日米哨戒機が対潜訓練
11月13日、沖縄南方の太平洋上の海空域で、那覇航空基地の第5航空隊・第51飛行隊に所属する海自哨戒機「P-3C」は米海軍哨戒機「P-8A」と対潜水艦戦の訓練を行なった。

図26:(海上幕僚監部)海自那覇航空基地・第5航空隊・第51飛行隊所属の哨戒機「P-3C」の前で、共同訓練に参加した日米両軍の乗務員。
- 11月16日 発表 南シナ海で日・米・比が共同訓練/海上共同活動
11月14日、南シナ海で、著しく活動を活発化させている中国軍に対処するため、日本、アメリカ、フィリピン3カ国は「海上共同活動(Maritime Cooperative Activity)」として各種戦術訓練を実施した。参加部隊は;―
海上自衛隊:
護衛艦「あけぼの/ DD-108」 満載排水量6,100 ton(IPD 25第4水上部隊)。同艦は11月11日・12日にマレーシア海軍と共同訓練を行なったばかり、
米海軍 :
空母「ニミッツ (USS Nimitz / CVN-68)」満載排水量10万ton、太平洋艦隊第11空母打撃群(CSG 11=Carrier Strike Group 11)旗艦、ミサイル駆逐艦「グリッドレイ (USS Gridley / DDG 101)」(フライトIIA艦)排水量9,600 ton、同「ウエイン・E・マイヤー (USS Wayne E. Meyer / DDG 108)」(第7艦隊所属で南シナ海で航行の自由作戦を繰り返し実施)、同「レナ・サトクリフ・ヒグビー(USS Lenah Sutcliffe Higbee / DDG 123)」(9隻計画されたフライトIIA艦の8番艦)
」、
フィリピン海軍:
フリゲート「ホセ・リサール」、同「アントニオ・ルナ」、
沿岸警備隊巡視船「ケープ・サン・アグステイン」、同「メルチョーラ・アキノ」、

図27:(統合幕僚監部)11月14日、南シナ海で行われた日米比3カ国海軍の「海上共同活動(Maritime Cooperative Activity)」。海自護衛艦「あけぼの/ DD-108」からの写真。
- 11月16日 発表 日本海で日米両空軍がB-1B爆撃機を中心に共同訓練
11月15日、日本海上空で航空自衛隊F-15戦闘機と同F-2戦闘機は米空軍B-1B爆撃機を中心に共同訓練を行なった。
参加部隊は次の通り;―
航空自衛隊:北海道千歳基地・第2航空団所属F-15戦闘機2機と茨城県百里基地・第7航空団所属F-2戦闘機2機
米空軍 :B-1B爆撃機は、10月15日と17日に2機ずつテキサス州ダイエス空軍基地 (Dyess AFB, Texas) 第7爆撃航空団(7th Bomb Wing)から青森県三沢基地に飛来、ローテーション配備中の4機のうちの1機。米太平洋空軍は「同盟国との揺るぎない関与を示し、中国・ロシア・北朝鮮の侵攻意図に対し、即応体制を維持する」ためと説明している。
B-1B爆撃機は、通常兵器約34 tonを搭載でき、長大な航続距離を持ち、速度は1350 Km/hr以上。「ノースアメリカン・ロックウエル、後にロックウエル・インタナショナルとなり、現在はボーイング(Boeing)」が開発、1986年10月から配備開始、可変後退翼付きで高高度ではマッハ1.25の速度、低空ではマッハ0.92で飛行する。1988年までに100機を生産、現在は45機が就役中。今年から後継機ノースロップ・グラマン製B-21レイダー(Raider)に更新が始まっている。

図28:(統合幕僚監部)横田基地に配備中の第7爆撃航空団B-1B爆撃機を護衛する空自第2航空団所属F-15戦闘機2機
- 11月17日 海上幕僚監部発表 四国南方太平洋上で米海軍電子戦機と電磁機動戦訓練
11月14日、四国南方太平洋上で、海自護衛艦「さわぎり(DD 157)」哨戒機「P-1」、電子戦機「EP-3」、「OP-3C」、「UP-3D」は、米海軍電子戦機「EA-18G」と電磁機動戦訓練を実施した。
護衛艦「さわぎり(DD 157)」は、「あさぎり(DD 151)」型8隻の7番艦で、1991年3月就役で佐世保基地第13護衛隊所属、満載排水量4,900 ton、長さ130 m、速力30 kts、兵装は、対空ミサイル「シー・スパロー」8連装発射機GMLS-3/Mk.29を1基、対艦ミサイル「ハープン」4連装発射筒2基を備える。

図29:(海上幕僚監部) 護衛艦「さわぎり(DD 157)」と電子戦機「FA-18G」
海自電子戦機;―
川崎重工は、ロッキード・マーチン製「P-3」の改良型「P-3C」をライセンス生産、合計98機を製造した。これを次に示す電子戦機に改造して海自が岩国基地に集中配備し使用中。
「EP-3」電子戦データ収集機(電子情報偵察機):5機製造。尾部のMADブームを降ろし、胴体前部下面にレドームを増設。電子戦データ収集装置を装備、乗員10名。第31航空群第81航空隊に配備。

図30:(Wikipedia)「EP-3」
「OP-3C」画像データ収集機(画像情報偵察機):5機改造、MADブームを降ろし、胴体前部下面にレドームを増設。SLAR(側方画像監視レーダー)またはLOROP(長距離監視センサー)を装備。乗員10名。第31航空群第81航空隊に配備。

図31:(Wikipedia) 「OP-3C」
「UP-3D」電子戦訓練支援機:3機製造。MADブームを降ろし、胴体上面に2箇所、胴体仮面に2箇所のレドームを増設、乗員8名、艦艇に対する電子戦訓練と標的の曳航・チャフの発射などが可能。第31航空群第81航空隊に配備。

図32:(Wikipedia)「UP-3D」
米海軍電子戦機:―
EA-18G グロウラー(Growler)は、F/A-18 E/F Super Hornet Block IIおよび後にBlock III戦闘攻撃機をベースにした電子戦機。ボーイングが主契約、前部胴体と主翼、最終組立を担当、ノースロップ・グラマンが中央と後部胴体、主要電子装備を担当している。2009年9月からこれまでに172機が製造され米海軍 (153機)と2017年からオーストラリア空軍(13機)、他に空軍が少数機を使用中。
搭載する電子装備は;―
Raytheon AN/APG-79 AESAレーター(機首)
Northrop Grumman AN?ALQ-218 wideband レシーバー(両翼端)
EDO Corp. ALQ-99 high and low-band 戦術ジャミング・ポッド3個(胴体下面1個、主翼下面2個のハードポイント)

図33:(US Navy) EA-18G グロウラー。乗員2名、長さ18.3 m、翼幅13.6 m、最大離陸重量30 ton、エンジンGE F-414-GE-400ターボファン推力14,000 lbs、アフタバーナ時22,000 lbsを2基。戦闘行動半径720 km。

図34:(reddit) EA-18G グロウラー(Growler)の標準的な搭載装置。内翼下面の480 ガロン燃料タンクが目立つ。
- 11月17日 海上幕僚監部発表 東シナ海で日・豪・加・ニュージランド海軍と共同訓練
11月14日東シナ海海空域で海自護衛艦はオーストラリア海軍、カナダ海軍、ニュージランド海軍艦艇と水上線、洋上補給、など戦術訓練を実施した。
参加部隊は次の通り。
海上自衛隊:ミサイル駆逐艦(イージス艦)「まや (DDG 179)」満載排水量10,250 ton、Mk 41 VLS 96セル、対艦ミサイル90式/17式4連装発射筒2基などを装備、補給艦「はまな (AOE 424)」満載排水量12,150 ton、長さ167 m、速力22 kts、1990年就役。
オーストラリア海軍:ミサイル駆逐艦「ブリスベン/HMAS Brisbane (DDG-41)」は、ホバート(HNAS Hobart)級の2番艦、7,000 ton、速力28 kts+、兵装はハープーン対艦ミサイル4連装発射筒2基、対空ミサイルSM-2, SM-6発射用VLS Mk 41 48セル、対空機関砲20 mm CIWS 1基、MH-60Rヘリコプター1機を搭載する。

図34A:オーストラリア海軍・ミサイル駆逐艦「ブリスベン/HMAS Brisbane (DDG-41)」
カナダ海軍:哨戒艦「マックス・バーネイス」
「マックス・バーネイス」に関しては前掲「11月11日 防衛省発表 カナダ海軍 東シナ海で北朝鮮船舶の瀬取り防止活動」を参照されたい。
ニュージランド海軍:補給艦「アオテアロア/ HMNZS Aotearoa」排水量26,000 ton、長さ173m、韓国蔚山の現代重工(HHI)が建造、2020年7月に引き渡された。ニュージランド海軍最大の艦で、同国軍の世界中での兵站を担当するのが主任務。ヘリコプターを搭載する。推進はロールスロイス製のハイブリッド電気推進システム。
補給艦「アオテアロア/ HMNZS Aotearoa」は、11月14日東シナ海での共同訓練に参加するため、11月5日に南シナ海から台湾海峡を通過・北上して東シナ海に入った。「航行の自由作戦」を実施した。航行中は中国軍艦艇・航空機から追跡・監視され、航空機からの模擬攻撃にも晒された(Reuters通信)。
また共同訓練に先立って北朝鮮船舶の瀬取りなど違法な海上活動の監視活動を行っている。

図35:(New Zealand Navy) 補給艦「アオテアロア/ HMNZS Aotearoa」(手前)と海自ミサイル駆逐艦(イージス艦)「まや (DDG 179)」。
- 11月18日 海上幕僚監部発表 東シナ海および太平洋でカナダ海軍と共同訓練(KAEDEX 25)
11月15日〜17日の間、東シナ海から関東南方の太平洋海域で、海自ミサイル駆逐艦(イージス艦)「まや (DDG 179)」はカナダ海軍・哨戒艦「マックス・バーネイズ (Max Bernays)」と対空戦を含む各種戦術訓練(KAEDEX 25)を実施した。
- 11月18日 発表 東シナ海および太平洋で日米両空軍がB-1B爆撃機を中心に共同訓練
11月17日東シナ海上の空域と沖縄本島東の太平洋上の空域で、米B-1B爆撃機2基を中心に、空自戦闘機6機と米海空軍海兵隊の多数機が共同訓練を実施した。
参加部隊隊は;―
航空自衛隊:福岡県築城基地の第8航空団・F-2戦闘機2機、沖縄県那覇基地の第9航空団・F-15戦闘機4機、
米海空軍海兵隊:テキサス州ダイエス空軍基地(Dyess FB, Texas)の第7爆撃航空団 (7th Bomb Wing)から10月中旬以降青森県三沢基地にローテーション配備中のB-1B爆撃機2機、F-35A戦闘機12機、EA-18G電子戦機2機、E-3G早期警戒監視機1機、KC-135タンカー/輸送機2機、RC-135タンカー1機、P-8A哨戒機1機。
B-1Bランサー爆撃機は、通常爆弾・ミサイル等を34 ton搭載でき、大陸間を無給油で飛行する航続距離を備え、最高速度は1,450 km/hr。

図36:(統合幕僚監部)B-1B爆撃機と護衛する空自F-15戦闘機。
- 11月21日 航空幕僚監部発表 マクレガー射場、ホワイトサンズ射場で空自高射部隊は陸自高射特化部隊とともにミサイル防衛実弾射撃訓練
10月13日〜11月15日の間、航空自衛隊は米国で「令和7年度統合防空ミサイル実弾射撃訓練」を実施した。
訓練は、沖縄県第15旅団隷下の陸自第15高射特化連隊(03式中距離地対空ミサイル装備)および米陸軍ペトリオット部隊と共同射撃を行った。訓練には小型ドローンへの対処訓練、および多国間統合防空ミサイル防衛 (IAMD)に関する会議等を含め行われた。
場所は、米国ニューメキシコ州マクレガー射場(McGregor Range)およびホワイトサンズ射場(White Sands, New Mexico)。
参加部隊は空自各高射群から隊員約190名、ペトリオット対空ミサイル装置1式、と
陸上自衛隊第15高射特化連隊。

図37:(航空幕僚監部)空自ペトリオット対空ミサイルと米陸軍ペトリオット対空ミサイル。
―以上―