2014年6月23日(JST.10:10) John Bosnitch&Aaron Terruli
乗客・乗員239人を乗せたまま行方不明となった、マレーシア航空B777-200型機の”謎の失踪事故”について、機長の個人的”犯罪”とする現地捜査当局の捜査結果が明らかになった。英国の有力紙『サンデー・タイムズ』が6月22日付きの紙面で”特ダネ”として報じた。同報告は関係する東南アジアの政府当局者に伝達済みだという。機体の故障、テロ行為などなお継続捜査を仄めかしているが、事実上の事故原因に関するマレーシア政府の最終結論と見られる。
『サンデー・タイムズ』の報道(電子版)によれば、マレーシア捜査当局が、行方不明のマレーシア航空B777-200型機と当時の機長、ザハリ・シャーとの関連性を最重視したのは個人所有のシュミレーター(模擬飛行装置)の記録。自宅への強制捜査で押収され詳細な検証が行われた。
記録は消去されていたが、当局がハード・ディスクの磁気記録を専門家の協力で解読に成功。その結果、南インド洋への飛行と小島嶼の短い滑走路へのフライト訓練が組み込まれていたという。
同時に、家庭内で子供との不和が生じていたらしい。
こうした事から、マレーシア捜査当局はマレーシア航空B777-200型機の”謎の失踪事件”に機長の個人的犯罪が深く関与し、事実上の”主犯”と認定した。
マレーシア航空B777-200型機はクアラルンプール発北京行き『MH370』として運航。乗客、乗員239人が搭乗。離陸後、巡航飛行にフライトモードを変えた後、3月8日未明、マレーシア半島東方海上付近で、突然、航空管制レーダーの画面から消えた。
当時は突発的な事態だった事から大規模な捜索の重点がレーダー反応が消えた南シナ海に集中。。機体残骸発見の手がかりが無いまま、同機が航路を反転後、南インド洋方面に向かったとの”予期せぬ情報”が浮上した。
機体から自動送信される通信データを捉えた『インマルサット衛星』の記録解析で判明。米英が同情報の信憑性を認め、軍レーダーの”一次機影”追尾でマレー半島横断西進が新情報を捕足した。
総合的な想定空路分析で墜落地点が豪州パース市西方、1,600㌔の南インド洋付近としぼられた。
機体の位置を知らせる”ブラックボックス”かすかな音波信号を求め、英国の原潜のソナー探知、米海軍の無人深海潜航艇『ブルーフィン21』の出動ーとハイテク機器総動員の大捜索も結局、徒労に終わった。
今回のマレーシア政府捜査当局の最終判断が出たとはいえ,1)テロ行為(爆弾装着、ハイジャッカーの存在)。2)”機体欠陥”(主翼修理の後遺症、金属疲労、腐食による空中分解)。3)操縦ミス(2009年、大西洋上でパイロットの操縦ミスで失速したエールフランス、A330型機事故のケース) 4)パイロットの自殺行為。(1999年、米マサチューセッツ州沖でのエジプト航空、B767型機墜落と同一の自殺目的の操縦)ー等の疑問が完全に解消された訳ではない。
真相は南インド洋の深海部で眠るB777-200型機が永遠に封印し続けるのだろうか。
[(US NAVY)米海軍はマレーシア航空B777型機捜索で深海無人潜航艇”ブルーフィン21″を投入]
[(ROYAL NAVY)マレーシア機のか細い遭難信号をソナーでキャッチのため英海軍の攻撃型原潜”タイアレス(TIRELESS)”も急遽、出動した]