2014年8月11日(JST.22:10) John Bosnitch
イランの首都、テヘランのメハラバート国際空港で、48人搭乗の小型機が離陸直後、墜落した事故で、その後の救助活動の結果、39人の犠牲者が確認された。一旦は11人を救出、病院に緊急搬送治療を受けたが,うち2人が途中で死亡したという。事故は左主翼、第1エンジンの故障が原因として最有力視される。
離陸直後墜落したのはテヘラン発イラン東部のタバスに向かった国内線、Sepahan航空の双発ターボプロップ、Iran-140型機。乗客42人と乗員6人が搭乗していた。
現地救助隊等の情報だと事故機は8月10日、午前9時45分頃(現地時間)、空港から500㍍の市場付近で墜落、機体は炎上破損という。
パイロットは管制塔にエンジンの故障を連絡。通常離陸後左旋回する標準出発経路と逆の右旋回を余儀なくされたらしい。左主翼第一エンジンの故障で左旋回すれば機体が滑り、高度の低下で危険なため右旋回はやもうえない措置だったという。
現場は住宅密集地に近かったが、幸い、住民が巻き添えに合わなくて済んだという。
事故機はウクライナのキエフが本拠のアントノフ航空機設計局が開発したアントノフAn-140型機のイランでのライセンス生産機。Iran-140型の機種名が付与されていた。エンジンはクリモフTV3ターボプロップエンジン。
国防省から当時リースし飛行していたと言われるが未確認だ。
事故発生直後、現場に軍、警察、消防の救助隊が駆けつけたが37人の即死が確認された。救出された11人のうち2人は病院に到着以前に死亡したという。犠牲者は合計39人と現地の国営TV、メディアは伝えている。
イラン政府は、事故が”人災”だったとして航空当局を厳しく批判した。
[(ANTONOV)IRAN-140型機の母体となったアントノフAn-140双発ターボプロップ機]