本稿は木村良一氏の寄稿です。日本プレスセンタービル(東京・内幸町)10階のレストランで、ビールとワインを飲んだ。8月初旬のことで、長い梅雨がやっと明け、眼下の日比谷公園の木々が真夏の陽ざしを浴びて緑色に輝いていた。窓際のテーブルに男女2人の姿を見つけた。向かい合ってではなく、並んで座っている。再び目をやると、2人とも顔に透明なフェイスシールドを着けて料理を食べていた。どうして食事中にあんなものを着用するのか。フェイスシールドは病院で医師や看護師が感染から身を守るためのものだ。フェイスシールドを着けるぐらい相手の飛沫(唾液や鼻水のしぶき)が気になるというなら、最初から会食などしない方がいいと思う。