タグ: ユネスコ登録

「明治日本の産業革命遺産」 ユネスコ登録から10年

本稿は鳥居徹夫氏の論考である。
「明治日本の産業革命遺産」が、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産に2015年(平成27年)登録されて10年になる。
幕末のペリー来航からわずか半世紀で、日本は世界有数の技術立国へと成長し、近代国家としての基盤を築いた。それまで幕府は、200年余の長きに渡って鎖国政策をとり、西洋科学に門戸を閉ざしていた。
その東洋の島国が、わずか半世紀で工業立国の土台を築き、急速に産業化した道程を、時系列に沿って物語っているのが『明治日本の産業革命遺産』である。
世界遺産登録から10年の節目にあたり、明治の先駆者の気概に思いを馳せながら、未来の技術革新と国際連携を見据え、あらためて更なる発展を期待したい。