本稿は、鳥居徹夫氏の寄稿である。この3月で菅義偉政権が誕生して半年になる。
新型コロナの感染抑制に向け、昨年春に引き続き、年明け早々に緊急事態宣言を再発令した。
平成2年度は当初予算に3次にわたる補正予算で、財政規模も公債発行高も膨れ上がり、菅首相は国民負担の必要性にも言及した。
まずは感染防止や生活支援に注力する姿勢を強調するが、それが一段落すると、さらなる国民負担を求めてくるのではないだろうか。
菅義首相は「財務省の財政緊縮政策に乗っかっている」というよりも、財務省が菅首相をコントロールしようとしている。
菅義偉は、首相就任時に「国民のために働く内閣」を表明したが、このままでは「財務省のために働く内閣」になりかねない。
衆議院議員の任期満了は10月。それまでには総選挙が必ず実施される。自民党の総裁選挙も9月にあり、今年は定期改選なので全党員による投票となる。
いずれにしてもコロナ感染拡大を抑制し、一日も早く通常の生活、経済活動に戻ることである。