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「変異」はウイルスが人間界に定着する証拠だ

本稿は木村良一氏の寄稿です。新型コロナの変異ウイルス(変異株)が見つかり、世界各国が警戒を強めている。変異ウイルスは昨年9月ごろ、イギリスで発見された。その後、南アフリカやブラジルでも別の変異ウイルスが確認された。いずれも感染力が強いとみられている。WHO(世界保健機関)によると、イギリス由来の変異ウイルスは約50カ国・地域で、南アフリカ由来のものは約20カ国で見つかっている。

この第3波に慌てるな。正しい知識で正しく怖がりたい

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本稿は木村良一氏の寄稿です。「スーパーコンピューターで効果が立証されているのはマスクだ。会食する際も含め、マスク着用を心からお願いしたい」。11月21日の新型コロナ対策本部の終了後、菅義偉首相がGoToイートを念頭に記者団にこう話していた。いわゆるマスク会食の勧めである。もとはと言えば、神奈川県の黒岩 祐治知事が県民に求めていた感染対策で、菅首相は20日の全国知事会でも黒岩知事を前に「黒岩さん流のマスク会食をお願いしている」とも語っていた。

「新型コロナと社会」 感受性をコントロールして心を健全に保て

『ペスト』(新潮文庫)

本稿は木村良一氏の寄稿です。日本プレスセンタービル(東京・内幸町)10階のレストランで、ビールとワインを飲んだ。8月初旬のことで、長い梅雨がやっと明け、眼下の日比谷公園の木々が真夏の陽ざしを浴びて緑色に輝いていた。窓際のテーブルに男女2人の姿を見つけた。向かい合ってではなく、並んで座っている。再び目をやると、2人とも顔に透明なフェイスシールドを着けて料理を食べていた。どうして食事中にあんなものを着用するのか。フェイスシールドは病院で医師や看護師が感染から身を守るためのものだ。フェイスシールドを着けるぐらい相手の飛沫(唾液や鼻水のしぶき)が気になるというなら、最初から会食などしない方がいいと思う。