本稿は木村良一氏の寄稿です。なぜ、日本をはじめとするアジアの国々では「コロナ感染」や「コロナ感染死」が少ないのだろうか。新型コロナウイルス感染症の最大の謎で、欧米からは次のような声が次々と上がっている。「日本は犠牲になりやすい高齢者が多い国にもかかわらず、欧米のような完璧な閉鎖ではなく、外出の自粛という国民任せの緩やかな対策で感染を抑え込んだ」「日本だけではなく、アジアの国々の感染は少ない」「とてもミステリアスだが、背景に何か要因があるはずだ」ノーベル生理学・医学賞を受賞した京大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授も、ネットやテレビでその要因を「ファクターX」と呼んで「明らかにできれば、今後の対策にいかせる」と語る。