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政策なしの都知事選挙、惨敗のオールド野党

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。7月5日に行われた東京都知事選挙は、小池知事の圧勝となった。選挙戦では、ネガティブな小池知事の個人攻撃はあったが、対立候補や野党は政策やビジョンを示すことはなかった。
コロナで顕著になった東京一極の弊害、在宅勤務など働き方改革の支援、食料自給率が1%という東京のリスクマネージメントなど課題は多い。ところが野党の合流とか共闘という次元の政局に、政策が埋没してしまったと言っても過言ではない。
投票率は55.0%。マスコミでは当初、投票率の大幅な低下を予測していた。それは自民党が独自候補を擁立せず、野党候補の一本化もできなかったなどである。
保守が分裂、野党一本化で激戦となり小池百合子が初当選した2016年の前回選(59.7%)には及ばなかったものの、石原慎太郎氏が再選した2003年(44.9%)や、舛添要一が当選した2014年(46.1%)をも上回った。
投票率がメディアの予測を上回ったのは、コロナ対策が選挙の主要争点となり、有権者が高い関心を持って投票所に足を運んだようである。
野党にとって、都知事選挙は政局に過ぎなかった。