『モスクワ地下鉄で走行中の電車から運転士転落死。無人運転で次の駅に無事停車』
ーテロ行為などと無関係。内務省事件性を否定ー
2013-10-20 ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)
モスクワ地下鉄で運転士が走行中の電車から転落死する事故が起きた。無人運転のまま、次の駅で自動ブレーキが作動、何事も無く停車したという。ノーボスチ通信が報じた。監視カメラの記録等から運転席には運転士以外確認されずテロ行為による犯行の可能性は全く無いと内務省スポークスマンが発表した。
それによると事故が起きたのは10月19日夜。リャザンスキー・プロスペクト駅手前が現場。同駅に列車が到着後、運転士が運転席にいない事が見つかったという。後続の電車の乗務員が線路上に遺体を発見、該当電車から転落死したと推定された。運転士が電車から転落後、無人運転に陥ったが、次の駅に到着時、自動ブレーキが作動。暴走事故発生を未然に防いだという。
内務省が当時の状況を監視カメラの映像記録で分析した結果、運転席は転落死した運転士のみで不審者の同乗は認められなかった。何故、転落したかは不明だが単純なミスかなどは現時点で明らかではない。モスクワ地下鉄で運転士が走行中転落死した事例は皆無に近い。
モスクワ地下鉄は1935年開業。大深度の構造で知られ、第二次大戦中、モスクワ市民や政府機関が独軍爆撃を逃れる地下壕に利用した。1日の利用客は900万人と世界最大だ。
[モスクワ地下鉄の路線図]