ー『機動-5号』演習の規模裏付けー
2013-10-30 小河正義
防衛省統合幕僚監部は、10月30日午後、沖縄周辺の活発な中国海軍の動きに繋がる艦船の動向を発表した。
それによると同日午前4時頃、沖縄県宮古島北東約100㌔の海上で西太平洋から東シナ海方面へ向け北西進する中国の艦船を警戒中の第1護衛隊群(横須賀)所属の護衛艦『いかずち』(4,550㌧)と第1海上輸送隊の輸送艦『ときわ』(8,100㌧)が発見した。識別の結果、『ルフ級』駆逐艦、『ジャンカイⅡ級』フリゲート艦、『フーチン級』輸送艦の3隻と判明した。
同日午前8時頃には沖縄本島南西約610㌔の海上で西太平洋を南西方向に針路を取る中国艦船に、哨戒中の第5航空群(那覇基地)所属のP3C『オライオン』が気ずいた。該当中国艦船は『ルーヤンⅠ級』ミサイル駆逐艦、『ジャンカイⅡ級』フリゲート艦、『フチ級』補給艦の3隻と分かった。
針路から西太平洋で繰り広げた『機動-5号』演習に参加した艦船と見られる。同演習の規模は28日以降、沖縄周辺で発見した中国艦船の動向から予想以上に大規模だった事が分かる。同時に演習海域が沖の鳥島に近いとの情報があり統合幕僚監部は中国海軍の演習の意図の見極めを慎重に行なっている。