インド航空のB787型機、飛行中操縦室前面ガラスに亀裂発生


2013-11-05    ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)

インド航空のB787型機が11月3日飛行中、操縦室前面風防ガラスで亀裂が発生した。同機はそのまま飛行を続け豪州メルボルン空港に着陸した。緊急着陸の要請は無く乗客乗員、約90人は全員無事だった。ヒンドスタン・タイムズ等が報じた。同機は最終目的地、シドニーへの飛行を取りやめ、後続便で風防ガラスの新品を取り寄せ、路線運航を再開した。

操縦室前面風防ガラスに亀裂が生じたのはデリー発メルボルン経由シドニー行きエア・インディア311便。乗客74人と乗員12人の86人が乗り組んでいた。11月3日遅く、デリーメルボルン間を飛行中、操縦室前面風防ガラスで蜘蛛の巣状の亀裂が生じたという。同ガラスが5層構造で、飛行の継続に差し迫った危険が無いため同機はメルボルン空港に向かい無事着陸した。

インド航空のB787型機では『インド南部のバンガロール空港へ向かった機体で胴体の外板の一部が脱落(10月12日)、メルボルン発デリー行きで主翼のスポイラー(抵抗板)不具合での引き返し(10月28日)』(インディアン・タイムズ)の連続トラブルが発生している。操縦室前面風防ガラスの亀裂発生は他機種でも時々発生するという。外部との気温差等が原因の一つ。

インド航空当局は原因の究明を急ぐ。B787型機の風防ガラスは米国製で、アクリル樹脂等5層の頑丈な構造。氷結防止の電気配線がある。日本でも1月11日、羽田発松山行きのフライトで機長側の風防ガラスで亀裂が生じたが大事に至らなかった。