中国軍機、ロシア軍機が相次いで我国領空に接近


Tu142,

図:(統幕監部)11月17日に飛来したロシア空軍Tu-95戦略爆撃機2機の飛行経路、16日飛来のロシア海軍Tu-142長距離洋上偵察機2機もほぼ同じ経路を飛行したので省略する。 図:(統幕監部)17日飛来のロシア空軍Tu-95戦略爆撃機の写真。16日飛来のTu-142長距離洋上偵察機もほぼ同じ形状なので写真は省略。 図:(統幕監部)16日と17日に沖縄本島付近に接近した中国軍電子戦偵察機Tu-154の航跡を示す。2日共に同じ経路を飛行した。 図:(統幕監部)16日と17日に領空接近した中国軍電子戦偵察機Tu-154は共に機番B-4015で同一の機体であった。   先週末16日と17日に掛けて中国とロシアの偵察機が相次いで我国領空に接近、我国空自の緊急発進体制の状況と電子戦対応に探りを入れて来た。 統合幕僚本部の発表によると、 *16日にはロシアのTu-95戦略爆撃機を改良したTu-142長距離洋上哨戒機2機が日本列島東海岸に沿って北方から飛来、沖縄東方で反転、引き返し再び北上した。また同日東シナ海には中国軍Tu-154電子戦偵察機1機が上海方面から九州北部に接近、南に向かい沖縄本島西側を通り、西方に引き返した。 *17日には、ロシア軍機Tu-95戦略爆撃機2機が北太平洋から東北沿岸に近ずき本州南岸に沿いながら沖縄本島まで飛行、反転して北上千島列島南部を通過した。また中国軍機Tu-154電子戦偵察機1機がほぼ前日と同じ経路で我国防空識別圏に接近した。 いずれの場合にも航空自衛隊は戦闘機の緊急発進を行ない、相手機に接近、領空侵犯に対する警告を発したと云う。 ロシアは、日本からのシベリア開発投資の協力を得るべく、首脳会談などを通じて接近を図っているが、軍事面では一切の妥協を排し厳しい対応を見せつけている。中国は、最近首脳部が近隣諸国との友好に言及するなど、態度を和らげているとして、もて囃す向きもあるが、実態は相変わらずだ。頻度はやや減ったとは云え、尖閣諸島領海侵犯を繰り返し、今回の2日連続の軍用機接近に見られるように、隙あらば領土奪取を窺うと云う対日姿勢の本質は変わっていない。政府には、友好親善第一で、国家安全保障問題を避ける向きも一部で見られる。しかし、今回見せつけられたように、厳しい国際政治の現実を正視して我が国の舵取りを望みたい。 −以上−

中国機尖閣列島接近

つ154