自衛隊に北朝鮮弾道ミサイル発射に備え、『ミサイル破壊措置命令』。4月3日、小野寺五典防衛相、発出済み


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[(海上自衛隊)弾道ミサイル迎撃用SM3ミサイルを装備したイージス護衛艦”きりしま”の勇姿]

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[(海上自衛隊)水平線を超えて弾道ミサイルの航跡捉えるイージス護衛艦の”SPYレーダー”]

2014年4月5日(JST.16:40)                小河正義

北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えて自衛隊に対し、『ミサイル破壊措置命令』が出た。政府関係筋が4月5日、明らかにしたと有力メディアが一斉に報じた。日本側の対応を悟られぬよう公式発表は今後とも無い。期間は北朝鮮軍の創立記念日の4月25日迄とされる。

『ミサイル破壊措置命令』は自衛隊法(82条)で内閣総理大臣の承認を得て、防衛相が発出すると規定されている。小野寺五典防衛相は4月3日、自衛隊に命じているという。自衛隊は既に日本海上に北朝鮮の弾道ミサイルが日本列島に着弾するのを阻止すべく、イージス護衛艦を展開済みと言われる。配備艦名、戦力等詳細はすべて㊙だ。ミサイル迎撃能力を持つ陸上配備の『PAC3』部隊の展開は無い模様。

北朝鮮は3月26日、オバマ大統領が仲介役を務めた日米韓3ヶ国首脳会談開催時刻に照準を合わせ、日本海へ向け弾道ミサイル『ノドン』を2発連続発射した。弾頭部は朝鮮半島東方600㌔付近の日本海中部に着弾、日本への直接被害は無かった。

韓国政府等の情報だと、北朝鮮は近く、弾道ミサイル発射、核実験の同時実行を匂わせ、新たな揺さぶりにでてきた。『テポドン』ミサイルを改良した新型ミサイルが東倉里(とんちゃり)試射場発射台上で整備中との衛星写真解析も伝えられる。

米韓合同軍事演習への牽制に加え、経済的困窮から脱出する交渉材料に、おなじみの瀬戸際政策に再び走り出したと朝鮮半島ウォッチャーは分析する。

自衛隊に対する『ミサイル破壊措置命令』は今回で5回目だ。

ミサイル到達距離

[(防衛省、統合幕僚監部)北朝鮮の弾道ミサイルの最大着弾範囲]