米海軍、次世代対潜哨戒・情報収集機『P8A(ポセイドン)』14機目受領。嘉手納に続き第二の飛行中隊、近く誕生。


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[(Boeing)次期対潜哨戒機、ボーイング”P8Aポセイドン”]

2014年7月3hi(JST.09:30)                      Aaron Terruli

米海軍は、このほど次期対潜哨戒機、P8A『ポセイドン』の14号機目ボーイングから受領した。同社が7月2日、公表した。更に今年中に7機引き渡しが予定される。中国海軍の急ピッチな海洋進出、露海軍の海軍強化等、”七つの海の覇権”をめぐる情勢の変化に、米海軍も対応を加速している。

米海軍は、西太平洋の”海洋覇権”獲得で中国海軍の動きに警戒感を強めている。日本、ベトナム、フィリピンだけが脅威を感じるだけはない。SLBM原潜の対米本土を射程内にしたパトロール、本格活動開始が間近に迫っている』(ワシントンの海軍専門家の分析)という。一刻も早い、がペンタゴンに求められている。

P8A『ポセイドン』の最初の飛行中隊が米本土展開をさしおいて、沖縄・嘉手納で編成されたのは、現在の太平洋の軍事バランス変更を、容易に許さないとのペンタゴンの強烈な姿勢と見るべきだ。

同型機は、冷戦時、終始一貫、旧ソ連との海洋対決での航空戦略を担ったロッキードP3C『オライオン』の後継機にふさわしい性能。双発ジェットエンジン搭載機で、不審艦船へ、格段に早く到着でき、抑止力を利かせる事が出来る。

静粛性能の改善が著しい、原潜の捜索探知、有事の際の搭載攻撃戦力、同時に情報収集活動機能も付与され、米海軍の欠かせない戦力の座を占め出した。同型機のプロジェクトを担当する海軍幹部は『飛行性能に満足』と評価する。

P8A『ポセイドン』は、省エネ性に優れた、ボーイングB737NGシリーズの-800型が機体の母体。米海軍はボーイングと当面、53機の生産契約を結んでいる。

ジェット機が対潜パトロール分野に使用されるのは英海軍のBAe『Nimrod RーMK』以来。日本もエンジンを含む完全国産対潜哨戒機、川崎重工P1を実用化、P3C『オライオン』の後継機に決めている。

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[(海上自衛隊)川崎重工P1、次世代対潜哨戒機]