2014年8月14日(JST.21:20) Aaron Terruli
米陸軍の次世代中型ヘリ開発プロジェクトが本格的に動き出した。『ブラックホーク』多用途ヘリ、『アパッチ』攻撃ヘリの後釜として2030年以降、数千機を調達する史上最大のヘリ開発計画。
米陸軍は開発を進める上で、実験機の設計に携わるメーカーとしてボーイング・シコルスキー連合とベルを選んだとこのほど公表された。
次世代ヘリは中型の多用途機と攻撃任務に就く機体。現在米陸軍が保有するシコルスキー社製UH-60『ブラックホーク』、ボーイングの攻撃ヘリAH-64『アパッチ』の後継機として導入を目指すという。
調達機数は数千機、1,000億㌦の予算が想定される。陸軍だけでなく海軍用のヘリとしても活用する設計の柔軟性を求めるとされる。
連合を組むボーイングとユナイテッド・テクノロジーのヘリ専業部門、シコルスキー航空機会社はヘリ分野のライバルとして”火花”を散らす仲だった。両社が培った過去の蓄積と技術力を融合させより革新的機材に仕立て上げるという。一方ベル航空機会社はテクストロンのヘリ部門。MV-22『オスプレイ』開発で一翼を担い底力を知らしめた。
2チームは計画の『フェーズ1』として2017年を目途に、実験機体の開発に取り組む。
米陸軍を中心にUH-60『ブラックホーク』だけでも現在、4,000機を数える。同計画への参画如何はヘリメーカーとして生存がかかっていると言える。
[(UNITED TECHNOLOGIES)UTのシコルスキーが描く次世代中型ヘリ想像図]
[(Boeing)攻撃型ヘリAH-64″アパッチ”]
[(Boeing)MV-22″オスプレイ”]