米国がインド兵器市場で、最大の供給国。過去3年間で169億㌦と、露の2.5倍。


2014年8月15日(23:30)                                       John Bosnitch 米国がインド兵器市場で、最大の供給国にのし上がった。過去3年間で169億㌦と、かっての王者、ロシアを完全に蹴落とした。米国は、チャック・ヘーゲル国防長官が、最近、ニューデリへ飛び、ナレンドラ・モディ政権と両国間で今後、国防分野で協力関係構築を協議したという。 米国を対印武器供給トップの座に押し上げたのは大型航空契約の調印。具体的には☆次世代対潜哨戒機、P8I『ネプチューン』の導入。☆大型輸送機C17『グローブマスターⅢ』の採用。☆ロッキード・マーチンC130J”スーパー・ハーキュレス”の購入。回転翼部門で☆ボーイングCH47″チヌーク”の15機購入。☆AH64″アパッチ2攻撃ヘリ、22機の採用ーと目を見張る内容だ。 長く、インドを兵器輸出の最大顧客として寡占状態にしてきたロシアは敗北。ただ、インド陸海空軍の兵器の7割は現在も露製でNo1を保っている。次世代ステルス戦闘機T-50PAK FA、対水上艦攻撃巡航ミサイル”ブラーモス”、弾道ミサイル搭載潜水艦”アルハント”建造等侮りがたい武器の輸出契約に成功している。しかし、契約は過去3年間で55億4,800万㌦とライバル、米国に比べ見劣りする。 こうした実態はアルーン・ジャイティー国防相の議会報告で最近明らかになった。 意外な事に、イスラエルも有力武器供給国として5億5,480万㌦の売り込みに成功している。 インドが1国依存体制を打破、供給国の複数化で競争原理を働かせより優位な交渉を目指す姿勢が窺える。『華喬も印喬に勝てず』との教え通り、インドは国際取引の巧者だ。 ロシアはインド市場での後退を補完するマーケットとしてパキスタンに狙いを定めているらしい。透けて見えるのは武器売り込みでの舞台裏の虚々実々の攻防である。 Paris 2009 [(Boeing)C17″グローブマスターⅢ”大型戦略輸送機] P-8I Indian Navy B1 First Flight Air to Air P65458-02 [(Boeing)インド海軍向け次世代対潜哨戒機P8I”ネプチューン”] DSF5972_Chinook_med [(Boeing)ボーイングCH47″チヌーク”重ヘリ”] S [(Boeing)ボーイングAH64″アパッチ”攻撃ヘリ]