ロシア艦隊、対馬海峡を通過し日本海に入る


2014-12-16 松尾芳郎

 

防衛省統合幕僚監部の発表(12月12日)によれば、11日(木)深夜、海上自衛隊鹿屋基地第1航空群所属のP-3C哨戒機が、下対馬の南西110kmの海域を北東に進むロシア艦隊を発見した。艦隊は、スラバ級ミサイル巡洋艦1隻、ウダロイI級ミサイル駆逐艦1隻、ボリスチリキン級補給艦1隻およびバクラザン級救難曳船1隻の合計4隻編成。

その後同艦隊は対馬海峡を北上日本海に入ったことを確認した。また、これ等艦艇は、10月26日(日)に対馬海峡を南下したものと同じである。

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スラバ級ミサイル巡洋艦011

図:スラバ級ミサイル巡洋艦、艦番号011。本艦は1989年就役「バリヤーク」でロシア海軍太平洋艦隊の旗艦。2008年にオーバーホール済み。基準排水量9,300㌧、満載排水量11,300㌧、強力な防空力と打撃力で空母機動部隊攻撃が主任務。スラバ級は3隻が現役で各艦隊の旗艦を務めている。両舷の4個の筒は、射程距離700km、速度マッハ2の「P-1000ブルカーン」対艦ミサイル発射筒、各筒に2基ずつ、合計16基を搭載している。

ウダロイI級ミサイル駆逐艦543

図:ウダロイ(Udaloy)I級ミサイル駆逐艦、艦番号543。満載排水量8,500㌧の大型対潜艦。強力なソナー、長射程の対潜ミサイル、対潜ヘリコプター2機、SA-N-9型個艦防空ミサイルを装備する。1980年〜1991年に12隻が就役、うち8隻が現役である。太平洋艦隊には4隻が配備中。

ボリスチリキン級補給艦

図:ボリスチリキン級補給艦(Boris Butoma)。10月の写真に比べ赤錆が目立つ。

バクラザン級救難曳船

図:バクラザン級救難曳船(Fotiy Krylov)

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