2016-07-21(平成28年) 松尾芳郎
2016-07-22 改訂(誤字の訂正等)
ロッキード・マーチン製F-35ライトニングIIは、単座、単発、ステルス設計の多目的戦闘機。2006年12月の初飛行以来開発を続け、2015年9月に最初のF-35飛行中隊(34th Fighter Squadron, Hill AFB, Utah)が発足した。今年(2016)8月には初期運用能力(Initial Operational Capability)資格が付与される見通しである。
F-35プログラムは、原型(実証)機X-35Bが初飛行した2001年以来15年が経過した今、待望の実用化が始まり、英国には最初の3機のF-35Bが6月末に引き渡された。F-35の開発には英国の果たした役割は大きい。米国内では、英国、オーストラリア、ノルウエイ、オランダの諸国のパイロット、整備員の訓練が行われている。我国の発注決定は遅れたが、F-35A初号機が今年中に引き渡される予定である。
ここではF-35開発に関わる英国の役割を中心にして、その現状を述べて見たい。
日本の状況;
三菱重工名古屋航空機製作所にF-35のためのFACOと呼ぶ「最終組立、完成検査工場(F-35 Final Assembly and Check-Out facility)」が新設された。ここで昨年12月15日から我が国初の F-35A戦闘機の組立作業が始まっている。この機体はAX-5と名付けられ、米国から送られてきた主要構造部材の組立てが行われ、「電子装備品結合、組立部門(EMAS=Electronics Mate and Assembly Station)で電子装備品の取付けが完了した後に工場から出荷され、航空自衛隊に納入される。納入は2017年からになる。
日本向けF-35の最初の4機、機体番号AX-1からAX-4は、現在ロッキード・マーチンのフォートウオース(Fort Worth, Texas)のF-35工場で組立て中、初号機AX-1は2016年内に引き渡される予定だ。
米国の「対外国防装備品売却規定(FMS=Foreign Military Sale)」に基づき、我国は42機のF-35Aを購入するが、完成機で引き渡される4機を除いて、38機は前述の名古屋航空機製作所のF-35 FACOで組立てられる。FACOはロッキード・マーチンの技術援助で設置され、2014年に米国防総省はここを北部アジア太平洋地域の「重整備・修理・改良工場(MROU=heavy airframe Maintenance Repair Overhaul & Upgrade)に指定した。
図1:(Lockheed Martin) 我が国航空自衛隊向けのF-35A。F-35はF-22に次ぐステルス性を備え、各種センサーを一体化し、比類のない運動性能と高度な情報交換機能を有し、情報、監視、目標捕捉および偵察の機能を持つ対地、対空戦闘が可能な多目的戦闘機。F-35A/空軍用、F-35B/ STOVL機で海兵隊用、F-35C/空母艦載機用、の3機種がある。現在の少数初期生産(LRIP)の単価はエンジンを除き、F-35Aは$98M(98億円)、F-35Bは$104M(104億円)、F-35Cは$116M(116億円)。2018年以降量産に入ると10-15%ほど安くなる。米国3軍は2037年までに2,457機を導入、2070年まで使う計画である。開発、製造はロッキード・マーチンが主契約となり、それにノースロップ・グラマン、プラット&ホイットニー、英国のBAEシステムズ、などが参加している。F-35の初飛行は2006年12月、今年(2016)3月までに171機が生産されている。エンジンはP&W製F135-PW-100型、推力はドライで28,000 lbs、アフトバーナ時で43,000 lba (191 kN)。最大離陸重量は31.8 ton (F-35Bは27.2 ton)、最大速度はマッハ1.6+ (1,930 km/h)、最大兵装搭載量は8.1 ton。エンジン単価は不明だが、今年4月12日のUPIニュースによると、このほど国防総省とP&Wは10億3000万ドルで67台の各種F135の購入契約を結んだと云う。これから推定すると平均単価は1,540万ドル(約16億円)となる。
英国の航空の歴史は、18世紀にサー・ジョージ・カーレイ(Sir George Cayley)技師が空気力学の4つの力「重量、揚力、抵抗、推力」を定義したのに始まる。カーレイ氏は揚力、推力、および操縦のシステムを備えた最初の飛行機を提案したことで「航空力学の父」とも呼ばれている。
それから200年以上経った今日、イギリスのエンジニア、科学者、パイロット達は航空発展のために貢献を続け、その成果の一つがF-35となった。
図2:(Lockheed Martin) 2016年6月29日に最初の3機のF-35Bが英本土フェアフォード空軍基地(RAF Fairford)に到着した、写真はそのうちの1機。続いて翌日には同じく3機のF-35Aが飛来。7月初めから開催中の王立軍事航空ショー(Royal International Air Tattoo)およびファンボロー(Farnborough)航空ショーで展示飛行を行った。F-35Bは短距離離陸垂直着陸(STOVL)機能を持つ反面、燃料搭載量が少なく、戦闘行動半径が865 kmで、F-35Aの1,150 km、F-35Cの1,160 kmより多少短い。これを補うため、空中給油機との連携が重要になる。F-35B用エンジンはF135-600型、空母艦載機F-35CのエンジンはF135-PW-400、でそれぞれ僅かずつ異なる。
英国空軍と英国海軍は合計138機のF-35B短距離離陸/垂直着陸(STOVL)型機を導入する予定である。訓練は英軍のパイロットと整備員が米海兵隊のビューフォート航空基地((MCAS=Marine Corp Air Station, Beaufort, Calif.)で行われている。
英国はF-35プログラムのごく初期から参加しており、2001年6月23日には英空軍のテストパイロットが試作機X-35Bで飛行している。その僅か4ヶ月後に英米両国の国防省がこの飛行機を共同で開発すると発表した。このため「統合戦闘攻撃機(JSF=Joint Strike Fighter)」と名付けられたと言われる。
そして英国はF-35開発費として20億ドル(約2,000億円)を負担、今日に至っている。F-35の開発費は大部分を米国が負担しているが、他に8ヶ国が共同開発国として参加、その中で英国は最大の費用を拠出している。英国はこれだけではなく自国の航空機産業にも投資し育成を図った結果、価格でF-35 1機あたり15%を英国製品で占めるようになった。
前英空軍最高司令官ステファン・ダルトン(Stephan Dalton)氏は次のように語っている;—「F-35系列機の市場は将来3,000機になると見込まれており、これによる英国産業の受ける利益は計り知れない。正に英国が15年前に採った戦略は的中したと言って良い」。
英国政府によると100社以上の英国企業がF-35の協力企業になり、下請けを含めると500社が参加している、と云う。
こうしてF-35は今後数十年にわたって英国空海軍の中で確固たる地位を保持することになる。
英国のF-35B STOVL機は、また、これからの英海軍の空母打撃群の重要な柱となる。英国海軍は65,000 ton級空母2隻を建造中で、「クイーン・エリザベス(Queen Elizabeth)」と「プリンス・オブ・ウエルス(Prince of Wales)」が、2017年と2020年にそれぞれ就役する予定。そしてF-35Bはこの両艦に40機ずつ搭載される。両艦共にカタパルトではなくスキー・ジャンプ甲板を設ける。
こうして英国が購入する138機中約80機程度は海軍で使うことになるが、残りは空軍に割当てられ陸上基地で運用される。F-35Bを陸上基地で使う場合は、短い滑走路で済むので戦術上の利便性は高い。
図3:(Dailymail co uk)英海軍空母クイーン・エリザベスの完成予想図。艦橋が二つに分かれ、スキー・ジャンプ甲板、右舷に舷外エレベーターを2基装備する。F-35B STOVL機を40機搭載する。
BAE Systems:
F-35価格の15%を製造する英国企業のうち10%分はBAE Systems社が担当し、後部胴体と垂直および水平尾翼を英国のサムレスバリー(Samlesbury)工場で生産している。2016年7月11日までに250機分のセットを米国のフォートウオース(Fort Worth, Tex.)工場向け出荷した。サムレスバリー工場は2012年に面積12,000 m2で開設されたが、手狭となり現在生産能力を2倍にすべく4,500 m2への拡張工事が行われている。F-35専属の従業員は約1,700名だが、その内の100名ほどは、ロッキード・マーチンのF-35製造工場(Fort Worth, Tex.)に派遣されている。
BAE SystemsのF-35部門担当役員デクラン・ホランド(Declan Holland)氏は「初期投資の20億ドルは何倍にもなって英国に戻ってくる。F-35プログラムで毎年13億ドル英国に還流されることになろう。」と話している。
BAE Systemsは、1999年年末に電子機器の大手マルコニー(Marconi Electronic Systems)と航空機メーカーのブリテイッシュ・エアロスペース(British Aerospace)が合併して誕生した。本社はロンドンにあるが、世界中を相手に活躍する防衛宇宙関係の大企業である。同社は、これまでにハリヤー垂直離発着戦闘機で積み重ねてきた経験で、 VTOLの燃料系統、非常脱出などでもF-35の開発に貢献している。
GKNエアロスペース:
GKN社は、欧州および米国の工場でF-35の重要システムの製造に携わっているが、同社のルートン(Luton)、カウズ(Cows)、およびフィルトン(Filton)の各工場でも同様な重要システムを担当している。ルートン工場はエンジンの防氷システムを、カウズ工場は複合材部品を、フィルトン工場では金属構造部材を供給している。
GKNは、航空宇宙業界において世界最大級のシステム、部品のサプライヤーとして知られている。航空機構造やエンジン、ランデイングギア、ワイヤリング関係の複雑、高性能、高価格の装備品、防氷装置などを得意としている。本社はレデイッチ(Redditch, Worcestershire)にあり、創業は産業革命時代(1759)に遡り、当時はGuest, Keen & Nettlefoldsと呼ばれていた。
レオナード(Leonardo):
エジンバラ(Edinburgh, Scotland)郊外にあるレオナード社工場は1940年代に英国空軍のスピットファイヤー(Spitfire)戦闘機の照準器を作っていた。そしてF-35 JSFプログラム開始とほぼ同時期に、レーザーを使った電子光学式照準システム(EOTS=electro-optical targeting system)の開発担当に選ばれ、再び注目されている。EOTSは、機外取付け型のロッキード・マーチン製スナイパー照準ポッド(Sniper Advanced Targeting Pod)と同じ性能を持ち、ステルス性を高めるため小型化した装置で、機首下面の抵抗の少ない小型サファイア製の窓の中に取付ける。
ETOSは、前方視認用赤外線センサーと赤外線探査・追跡用センサーを組合せ、レーザー誘導やGPS誘導ミサイルを正確に目標に送る。これを改良したアドバンスドEOTSはF-35ブロック4から装備される。これは、可視光線に近い短波長赤外線センサー、高分解能テレビ、などを使い全般的に性能向上を図っている。
同社はまた、ボーイング・アパッチAH-64攻撃ヘリのレーザー照準器、ロッキード・マーチン製スナイパー(Sniper)ポッド、およびノースロップ・グラマン製ライトニング(Litening)ポッドに使われるレーザー装置の契約も締結している。
図4:(Lockheed Martin)F-35機首下面の小型ウインドー内に収められている電子光学式照準システム(EOTS)、この内部構成装備品は英国企業レオナード社の協力で作られた。
スターリング・ダイナミックス(Stirling Dynamics):
この会社はフリストル(Bristol, England)を本拠とする従業員100名の小企業、コントロール・システム/操縦系統を得意とする会社で1987年に設立された。ここはF-35シュミレータの操縦装置(active inceptors)を供給している。
図5: (Stirling Dyanamics)F-35のシュミレータに取付けられている操縦装置。実機と全く変わらない機能を持つが、内部の電子装備と冗長性が簡略化されているので価格はずっと安い。
ロールスロイス(Rolls-Royce):
ロールスロイスはF-35Bの要であるリフトファン・システムの開発・製造を引受けている事で良く知られている。ロッキード・マーチンでは、リフトファンの製造金額だけでなく採用されている先端技術が重要、と述べている。リフトファンの製造のかなりの部分は米国工場に移管されたが、それでも価格の4割は英国で製造され、さらに設計、改良の仕事は依然英国で行われている。
リフト・システムは直径50 inch (127 cm)の反時計方向に回る2段のファン、その出口の複合材製ベーン、エンジン排気ダクトに取り付けた3段式スイーベル・ダクト(3BSM=three-bearing swivel module)、それに両翼下面から噴出すロールポスト、とそれらの付属品で構成されている。下向き推力をは、リフトファンとスイーベル・ダクトがそれぞれ20,000 lbs、それにロールポストで1,950 lbsずつ、合計で約44,000 lbsを生み出す。
リフト・システムはF-35のエンジンP&W製 F135と関わりが深いのでP&W社と密接な連携で製造を進めている。
図6:(ThinkDefence UK) ロールスロイス製F-35Bのリフト・システム。機首操縦席後ろがリフトファン・システム、エンジン排気ダクト後方が3段式スイーベル・モジュール(3BSM)、その間にエンジン・コンプレッサーの抽気を利用し翼下面から噴出すロールポストが描かれている。このうち排気ダクトに付ける3BSMは、RRの協力企業モーグ航空機(Moog Aircraft, Wolverhampton)が供給する。
図7:(Gary Marshall / Rolls-Royce)F-35Bのリフトファン。リフトファン・システムの大半は米国内で作られるが、写真のブレード・デイスク一体構造(Blisk)と複合材製ベーンは英国工場で生産される。ブレードはチタニウム製で、Tiの板を貼り合わせた後で中空にし、これを線形摩擦溶接(Linear friction welding)でデイスクと一体化する。これでリフト・システム全体の価格の38%が英国製になる。
これからの課題;
今年6月末に英国に納入されたF-35Bの3機をはじめとして、これから我国を含む12ヶ国に続々とF-35が引渡される。F-35に関する今後の課題は、これらの整備・運用をどの様に取り纏めていくかにある。それぞれの国には個別の事情があり、一概に情報公開、部品の交換がスムースにできるとは限らない。
世界的な整備、運用を担当する米国国防総省の機関・統合計画局(JPO=Joint Program Office)は、世界を3地区、北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋、に分けて機体、エンジン、主要装備品、を取り扱える基地をそれぞれに設けつつある。
北米では、ロッキード・マーチンのフォートワース(Fort Worth)工場。欧州ではイタリアのカメリ(Cameri)に設置したFACOを重整備、改修の基地としたい、一方エンジンはトルコ、ノルウエイ、オランダが重整備を担当したいとしている。アジア太平洋地区では、日本の名古屋に設置したFACOとオーストラリアで重整備を担当する。(エンジンは我国IHIのライセンス生産が決定済みなので、ここで重整備をすることになろう)
統合計画局(JPO)局長のクリストファー・ボグデン(Christopher Bogden)空軍中将は、「これらは未だ決定していない、これから3−5年かけて状況を見ながら決めることになる」と言っている。一部の国からはこのやり方に異論が出ている。例えばイスラエルは自国のネバテイム(Nevatim)空軍基地に工場を設置し、ここで自国機の重整備をしたい、と要求している。
英国では、BAE Systemsとノースロップ・グラマンが国有の電子・装備品局と共同で欧州地区のF-35アビオニクス整備工場を設立したい、と言っている。ロールスロイスもF135エンジンの重整備に関心を示している。
アジアでは、韓国が自国のF-35の整備を日本で行うは嫌だと言っている。という具合だ。
わが国固有の問題としては、海自ヘリ空母搭載用としてF-35B STOVL機の導入の是非をめぐる議論が続いている。
F-35Bは、米海兵隊が340機導入を計画中で大半が強襲揚陸艦に搭載される予定。強襲揚陸艦は1985年から就役が始まった「ワスプ(USS Wasp)」級8隻と新型の2014年就役の「アメリカ(USS America)」級1隻がある。
「ワスプ」級:満載排水量40,000 ton、長さ257 m、速力23 kt。この内「ワスプ」は2017年からF-35B 16機編成の1個飛行中隊を搭載、アジア-太平洋海域で任務に就く予定だ。
「アメリカ」:満載排水量45,000 ton、長さ257 m、速力23 kt、サンデイエゴ
を母港とし、F-35Bを搭載する初の強襲揚陸艦となる。現在実施中の我が海自も参加している多国籍合同演習リムパック2016 「RIMPAC 2016 (Rim of the Pacific Exercise)」のホスト・シップを務めている。
イタリアはF-35Bを空軍と海軍がそれぞれ15機ずつ購入する予定。海軍は空母2隻を保有中でF-35B搭載の準備を進めている。1985年就役の「ジュゼッペ・ガリバルデイ(Giuseppe Garibaldi)」は14,000 ton、飛行甲板は長さ165 m X 幅12 mで前部はスキー・ジャンプ式、現在AV-8BハリアII型 18機を搭載している。2009年就役の「カブール(Cavour)」は27,000 ton、長さ235 mでスキー・ジャンプ甲板があり、F-35Bを12機搭載する予定。
海上自衛隊が保有するヘリ空母は次の4隻;—
「ひゅうが」と「いせ」はそれぞれ2009年と2011年の就役で、いずれも満載排水量19,000 ton、長さ197 m、幅33 m、速力30 kt、各種ヘリ最大11機を搭載する。
「いずも」は2015年就役済み、「かが」は2017年就役予定で、いずれも満載排水量27,000 ton、長さ248 m、幅38 m、速力30 kt、各種ヘリ最大14機を搭載する。「ひゅうが」級より一回り大きい。
今の所、これらヘリ空母にF-35Bを搭載することについて、防衛当局は主として取得コストの点から否定的見解を述べている。
図8:(海上自衛隊)2015年就役の最新型ヘリ空母「いずも」は満載排水量27,000 tonで海自最大の護衛艦。甲板長さ248 mは米海軍の強襲揚陸艦「ワスプ」より僅か短いが速度で勝るので、F-35Bの運用は十分可能。
—以上—
Aviation Week July4-17, 2016 “The British Connection” by Angus Batey
Lockheed Martin F-35 Lightning II News Dec. 15, 2015 “First Japanese- Assembled F-35A Components Mate at Nagoya FACO”
Lockheed Martin F-35 Lightning II News “United Kingdom A Legacy of Innovation”
Lockheed Martin Product Finder “F-35 Lightning II Electro-Optical Targeting System (EOTS)
Defense News July 11, 2016 “Rollse-Royce Grabs $216M Contract for F-35B Lift Systems” by Valerie Insinna
BAE Systems Newsroom 11 July 2016 “250th F-35 Fuselage Set Rolls off Production Line”
TokyoExpress 2012-01-08 「国防のかなめ、F-35の開発状況」
TokyoExpress 2014-03-21 「F-35 JSFの開発近況」
TokyoExpress 2014-07-08 「英海軍の将来を担う次世代空母クイーン・エイリザベス」
TokyoExpress 2014-11-27改訂「我が空自向け次期戦闘機F-35Aの生産、漸く開始」